THE GHOST STORY 公演情報 THE GHOST STORY」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 満足度★★★★

    ユーモラスで切なさもある幽霊譚
    デビュー作を除いてパッとしないミステリー作家が噂を承知で移り住んだ家に、やはり「出て」…という基本的にはユーモラスで、ちょっと切なさのある幽霊譚。ホラー要素は無きに等しく、しかし独特の面白さあり。
    特に劇中で作家が書いている作品も舞台上で演じられ、それが劇中現実とクロスするばかりでなく、終盤では(劇中現実の)ストーリーをまとめる一端まで担ってしまうという構造がユニーク。
    また、ラスト前には劇団離風霊船並みの(笑)装置のシカケもあり、最後は日本神話の「黄泉の国」を引用するなんて、もう好きな要素がてんこ盛り、みたいな?(笑)

  • 満足度★★★★

    濃厚な2時間20分
    正直「長い」とは思ったが、それは劇場のシートの問題(クッションを2枚背もたれ1枚設けるなど工夫はしていたが)であって、内容は密度の濃い2時間20分だった。

    チラシなどにも書かれていた故カート・ヴォネガットへのオマージュというのがよくわかる世界観。出演した役者陣の魅力もさることながら、阿部康子の照明が冴えるステージだった。

    ネタバレBOX

    三重構造のストーリー構成、空間を無駄なく計算して作り込んだ舞台装置、派手さには欠けるが説得力のある衣裳、細かいところまで手の込んだ小道具、選曲のセンス、懐中電灯の使い方、などなど、虚仮威しではなく小劇場でできることの限界を追究しているようで、感心するところもしばしば。

    お話自体は、一見マニアックな小説や神話を引用した密室ミステリーの体ではあるが、その裏にある「過去に諦めてしまったものを再び思い出して、後悔しない人生を送る」ことへの悲喜こもごもを見せてもらったような気がして、最後はじんわりくるものがあった。NGPそのもののことを描いているのかもしれないが、40代以上の多少なりとも人生で苦労してきた人や、日常を諦め気味の人には、説得力のある内容に映ったのではないだろうか。決して安易なハッピーエンドに終わらせていないところが、作家としての大西氏の懐の深さを感じさせる。
  • 満足度★★★★★

    ぞっとして笑う
    ぞっとして、笑って、じんときたエンタテイメント。
    話と舞台の構成がすばらしい。
    テンポよくぐいぐいと話に引込まれる。
    お勧めの一作。

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