満足度★★★★
題材が素晴らしい
「動物愛護」という表現の難しい題材に光を当てたところが素晴らしいです。動物に愛情を持って接しながらも飼い主の無責任・身勝手に悩み苦しむ。本当に考えさせられました。
ブラシで床をこすって掃除するところ(埃が舞っていた)とか、犬を演じる衣装などの観せ方の点でもうひと工夫欲しい気もしました。
満足度★★★★
人間のだらしなさ、責任感のなさ
ペットを捨ててしまうという行動の裏に道徳観に乏しくなってしまった日本の社会を反映している。
最後の台詞にはぐっと迫るものがあった。
セミ・ドキュメンタリーを思わせる作りで、演劇を観ているのか、ドキュメンタリーを観ているのか??
これは真摯な作りが成せる技か…。
自分勝手だけでは済まされない今の日本人の醜悪さを見事に批判している。
言い訳を盾にして何でもしてしまう我々。
命さえこんな扱いをしている人間が、物言わぬ資源や緑に無頓着なのはある意味当たり前の事なのだろう。
躾や道徳などは言うに及ばない。
重い雰囲気の演目だが、いろんな問題に照らし合わせて思わせてくれる良品である。
満足度★★★★
辛い悲しい劇でした
いい意味で疲れる劇でした。途中何度も、「ならお前はどうなんだ」と言われているようで、辛く、そして悲しい気持ちで見ていました。
「愛護」とはなんなのか。人間の都合で飼われたり捨てられたり殺されたりすることが、どんな価値観でもって受け止めていったらいいのか、私自身、混乱します。脚本家の方の真摯な姿勢がうかがえ、ああこの劇団にはいつも「芯があるな」と思いながら足を運んでいます。
見慣れてきたせいもあるのでしょうが、見るたびに役者さんの「個性」も大きく成長してきていると感じます。
重いテーマではありますが、私の胸に押し込んで、考え考え生きていきたいと思えた劇でした。ありがとうございます。