コンタクト 公演情報 コンタクト」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    伺いました。
    壮大さには程遠い・・(大人の?)街角SFファンタジ~!!”全開 田川ワールド”を堪能・・
    いやぁ、安心した~未来人がエリートばかりじゃ~なくて・・

  • 満足度★★

    まぁまぁ
    今作は、ちょっと玉田企画を観ている感じがして期待外れかな。
    まぁ、それだけ毎作の期待値が高いというところかな。

  • 満足度★★★★

    水素74路線
    数えると同劇団を4本も見て来た勘定になるが、路線と質を維持しながらコンスタントに公演を打っている。意外にも。というのは、まず劇団名が不思議君でwebのデザインもパンフやチラシに書かれる作者のコメントも全面拙さに満ちてる。素人でごめんなさい、と。で、作品とした場合の完成度を言えば毎回、詰めの所で素人っぽさを出す。終盤に向けて自転車のペダルを力んで踏み込むとチェーンがかつん!と外れてつんのめる。惜しいね、という具合。
    でも基本は現代口語演劇で、人物の立ち方、呼吸感、雰囲気、ちょっとした間合い等、つまり非言語表現部分が饒舌に色々と語ってくれる所の面白さが軸だから、結末がどうなろうとあまり関係ない、と言えなくもない。ケーススタディ的に再現された人間の模様をじとッと観察する時間として成立するタイプの芝居。飛躍の度合いを「そりゃないだろう」「もっと行けるんじゃない」と批評しながらも見続けられる事がその証左だ。
    今回は、途中、どう展開しても可能だがどうなるのか、帰趨を見るポイントが幾つかあった。未来男の「父」が結局誰なのかは、最後に判る事になっているが、結局誰だっけ?・・ま、それはどちらでも良い(それじたいにメッセージはない)。作者が明かすように人間と人間の接触についてのあれこれが、面白く見れたので私はそれで十分、多くは望まないという感じである。これで良いのか、とも思わない。ただし、表現の精度についての探求は今後もたゆまずやっていってほしい。

    ネタバレBOX

    一つ二つ、説明不足感が残った。ホテルから出てきた眼鏡男と独身女のカップルが、もう一つの出口から出てきた本命女と年食った男のカップルと出くわす場面。あれではもう一つのカップルも事を済ませて出てきたように見える。中央ののれんがホテルを示し、上手のは無かったが、舞台の都合上だろう位にスルーし、芝居は2カップルとも事を成就して、互いにはにかむ、的なシーンに思えた。これは狙いか? 後で勘違いが解けるという。いやいや、謎にするほどのネタではなく、この事実関係は即理解できたほうが良い。
  • 満足度★★★

    引き込まれるぎこちない会話
    未知の他人とコミュニケーションを取ろうとすることの難かしさや滑稽さがナンパをモチーフにして描かれ、ドラマティックな展開や派手な演出は無いものの会話だけで魅力的でした。

    ボーリング場の前でナンパしようとする仕事での先輩後輩の男2人、そこを通りかかった女2人、母がナンパされるのを阻止しようと未来からタイムトラベルして来た男女2人、ボーリング場の店員の女が組み合わせを変えながら、なかなか進展しないぎこちない会話を続ける物語で、どの登場人物にも変な部分があってイライラさせられながらも、食い違いや妙な間が生じるやりとりが笑えて面白かったです。

    開場すると既にナンパをしようとする2人が舞台上にいて、開演までの時間をナンパ相手が通らないことの表現としていたのが巧みでした。
    最初に舞台にいた2人が話しながら客席の出入口から捌けて行くと同時に客席が次第に明るくなり、カーテンコールも無く終わるのが、そっけなくも冒頭と対応関係が持たされていて印象に残りました。

    音響は効果音やBGMを用いずに、車が行き来する環境音のみで、声を張らずに日常的な音量で喋る台詞を引き立てていたのが良かったです。

  • 満足度★★★★

    読モ
    面白い。90分。

    ネタバレBOX

    井上(田村健太郎)…フリーター。田中のダメさに呆れる。直子とホテルへ行く。
    田中(用松亮)…井上の先輩。ナンパ経験を偽る。結婚してた増美に怒る。タダでやりたい。
    武史(植田崇幸)…未来人。増美の子。ダメな夫(用松亮?)との関係を止めようとする。うんこ漏らした。
    早苗(後藤ひかり)…未来人。武史の彼女。献身的。
    増美(鄭亜美)…夫はいるがけど、ふわふわしてる地雷女。
    直子(島田桃依)…増美の唯一の友人。色々振り回されてるが井上をゲットする。
    水野(永山由里恵)…ラウンドワン店員。井上らを注意する。さらに武史に押し倒されたかわいそうな人。

    ラウンドワン前で2時間もナンパできずにいる井上と田中だったが、増美と直子に声をかけ、田中は増美とメシに行く。未来から来てた武史は、自分が消えてもいいと、増美が不幸になることを防ぐべく二人を探す。ホテル街で顔をあわせた6人。武史は自分が誰か言えない中、増美に好きと言ってと願い、増美に大嫌いだと言い返す…。

    屈折した人間の関係性をユニークな味付けで舞台にのせるいつもの感じと違い、比較的まともな人々が出てくる本作品(未来人も含め)。ナンパという触らんでもいいけど、もしかしたら良い物が手に入るかもしれない、逆に怪我するかもしれないおっかなビックリな材料で親子の情を描く。
    ナンパで生まれた自分を半分呪いつつ、母親を気にかけつづける武史が生きる未来では、ほんど人と触れ合わないという設定が皮肉めいてる。何も生まれず0でいいのか、マイナスかプラスか分らず何かに手を出すのか。母を救おうとした武史は、ナンパと同じように、触らんでもいいものに触れ(過去に戻り母と会う)、プラスを得たんだろうなと。

    井上、田中、増美、直子のシーンは笑えた。特に島田は上手いと思った。鄭の地雷女演技も上手い。声の調子とか素敵。
  • 満足度★★★★

    終演後、アトリエ春風舎を出るときに
    「今の芝居、面白かったですね」とかなんとか声を掛け、「出会い(ナンパ)」のきっかけを作ってくれた神作品だと思った。

    ……ウソです。

    ネタバレBOX

    人と出会うこと、接することは、意外と難しいかもしれない、
    ということが底辺に流れている。
    いやいや、そんなに思うほど難しくない、と思っている人もいる。

    田中と井上は、ラウンドワンの入口で2時間以上もナンパをしようと立っている。
    まだ誰にも声すら掛けられていない。
    田中はナンパが得意だと後輩の井上に豪語していたのだろう。
    しかし、ナンパについてはまったくの無能な男である(それ以外の生活でも推して知るべしなのだが)。

    客入れから舞台にただ立ち尽くす彼らは、実はそういう2人だったのだと納得。
    なんとなく客電が暗くなりつつ、なんとなく会話が始まり緩く物語に入っていく。

    全編、ほぼ2人(ずつ)芝居と言っていい。
    会話が成り立つ最小限の人数だ。
    ナンパをしている田中と井上、通りがかった人妻とその女友だち、そして、未来から来た男女。

    面白いのはそれら2人の関係に「上下」があることだ。
    田中は井上のバイト先での先輩であり、井上にとってナンパの先生だと思っている。
    人妻・増美と友人・直子は、直子が増美の保護者的な立場にある。
    未来から来た男女は、女がダメ男に惚れてしまっている。
    また、2人のうち、どちらかが「(より)ダメな人」なのだ。
    物語が進むうち、「上下」の関係もグラグラしてくる。
    井上が田中に「歩いて帰れ」と言うエピソードは好きだ。

    それぞれの(2人だけの)世界同士がぶつかり合い、重なり合い、異次元とも言える会話が生まれる。
    それを際立てたのが、「SF」仕立てである。
    数十年ぐらいの近未来から来たという2人の男女は、男の母親が父親となる男と、その時間、その場所でナンパによって出会うのを阻止しに来たのだ。

    全編、クスクス笑いが起き、ときには爆笑となる、コメディ的な作品でもある。

    いわゆる現代口語劇であり、会話の絡み方がとてもいい。
    「リアル」とは違う「ありそう感」のある会話が続く。
    しかし、どこかふわふわして足元は緩い。
    それぞれが深く考えているわけでもない。

    井上はそれほど好みでない子(直子)に、押し切られる形でホテルに行くのだが、そのあともそれほど乗り気ではなかったのだけど、流れで、その気になっていき、付き合う感じになるという、そういう感じがなかなか。

    ストーリー的には、観客には、未来から来た男の母親がナンパによって男と出会って、自分を生んだということが作り話であることがわかる。
    ナンパを阻止したから、自分は生まれないので、消えてしまうと思っているのだが、当然、もとのエピソードがウソなので、消えるわけがない。
    会話にしか出てこない、人妻の夫「マーくん」のダメさが未来から来た男・武史に重なる。
    ダメの連鎖。

    日本は数十年先には結構危険な国になっているらしい。
    まあ、毎日パチンコをしてその金を恋人にせびるダメ男・武史からの情報なので、武史から見た世界観だから、アテにはならないのだが。
    人と接するのが億劫になった日本人たちが、ダメな国にしてしまったのかもしれない。
    確かに、そういうことは、ありそうかもしれない。リアルが辛い人たちの台頭で。

    結局、全員がなんとなくモヤモヤした感じで終わるというのがいい。
    ラストも田中と井上が劇場の出入口から去って行くという、雰囲気もこの舞台にマッチしていた。
    なんとなく始まり、なんとなく終わる、またそれぞれの「閉じられた世界」へ戻っていくようだ。

    井上を演じた田村健太郎さんは、ややぐだぐだ喋りをしています的な感じ(演劇で見かけるタイプというか)なのだが、それによって軽くメリハリがあるので、会話に弾みが出た。
    対する田中を演じる用松亮さんの、ダメっぷりがいい。じわじわくる。

    武史を演じた植田崇幸さんのダメっぷりも、凄くいい。自己嫌悪に陥りながらのダメっぷり。そして、その恋人・早苗を演じた後藤ひかりさんも、いかにもダメ男を好きになりそうなキャラが満開で良かった。

    武史の母親で増美の直子を演じた鄭亜美さんは、独特のトーンがあり、何を考えているのか、どう行動するのかが読めない感じがよかったし、その友人役の島田桃依さんは、増美のような、そういう人を放っておけない感がよく出つつ、井上との関係を詰めていく貪欲さが面白い。
    ただ1人、「普通」な人・ラウンドワンの店員を演じた永山百里恵さんは、他の共演者全部とのトーンを変えなくてはならないので、大変だったのではないだろうか。

    で、田中と井上のナンパ成功率は5割以上なので(井上は成功、田中は食事まで行けた)、演劇終了で、今観た演劇という絶好の話のきっかけと、話題があるという中、実際にコンタクト(ナンパ)してみようと思った観客はいたのであろうか?
  • 満足度★★★★

    劇団初見。歴史はこうして作られる?/約90分
    ナンパの話。男女関係を含め、人間関係というものが、ひいては社会や歴史というものが、ほぼ偶然の出会いによって成り立っているんだということがストンと腑に落ちるように理解できる良い劇でした。

    そして、偶然の出会いも満更捨てたもんじゃないな、と思わせるところが素晴らしい。

    以上、極めて主観的な感想でした。

    ネタバレBOX

    ひょろっとした彼とメガネ女子が男女の仲になれたのも、偶然に負うところ大。
    そう考えると、やはり偶然というものを讃えたくなってくる。

    一つ分からなかったのは、カノジョ連れで現代日本にやってきた未来人の男がなぜ消えなかったのかということ。
    人生に絶望した未来人は両親の出会いを阻んで歴史から自己の存在を消そうとするが、ナンパで知り合った両親はホテル行き寸前で邪魔に遭い本懐を遂げられないままそれぞれの家路に着く。
    後輩のひょろり君と帰路につくナンパ男の悄然とした様子を見るに、女の連絡先を聞き出せてはいないようだし、とすれば、件の未来人が生まれる芽はなく、その存在は消えて当然。
    “じつはホテル行き前に青姦してた”というオチかとも思ったが、帰路での後輩との会話では「セックス直前まで行ったのに出来なかった!」と本気で悔やんでいて、青姦がなかったことは明らか。

    なんだかモヤモヤします。。。
  • 満足度★★★★★

    実に面白い!
    まあびっくり。

    ネタバレBOX

    チャラ男と先輩がナンパしていて、と言うか、チャラ男は見境なく行きたいのに先輩が遊び人風は嫌だとかあれこれ理屈をこねて行動しないので、結局2時間ラウンドワンの前でただうだうだ立っているだけ。

    二人は客入りのときから立っていましたが、行動に移っていなかったところをみると恐らくお客の中には先輩好みの清楚な女性はいなかったのでしょうね。

    そんな話かなと思っていたのですが、まあびっくり。ナンパで生まれて、母親に捨てられ、本人も恋人にDVを振るう傾向があり、人に迷惑を掛けるような人間で、この世から消えてしまいたいと思った男が未来から来て、自分が生まれるきっかけとなったナンパを阻止して消滅しようとするSFでした。

    未来から来た男はごつい顔、先輩もごつい顔。しかし、一応主役というか配役表の一番上に載っていたのはチャラ男の井上で、先輩の田中は二番目、性格的なことを考えてもそうだろうなとは思っていましたが、未来から来た男は母親似でした。

    チャラ男の意外とウブなところや、人妻の自由奔放で不思議な生き方の描き方が上手く、適度に緩く、役者さんもいい雰囲気でとても良かったです。

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