隔たる 公演情報 隔たる」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 実演鑑賞

    JACROWが久々に企業や政治でない題材での130分。ワタシの観た回は終演後にこの未決囚の男の心情の変化を一人芝居10分が。8月12日までシアタートップス。そのあと京都。

    https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2026/09/post-74eff4.html

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/08/12 (水) 14:30

    一言で言えば「深い」。
    連続射殺事件の未決囚の著書に感銘を受け文通を経て獄中結婚した女性が再審での減刑に向けて奔走する話だけに被害者遺族の態度が和らぐとホッとしつつ「待て待て、彼は人を殺したんだぞ」と我に返り、以降、「罪」「償い」「赦し」「殺人という罪の重さ」などが脳内を駆け巡り「人が人を殺すこと」についても考えを巡らせる。
    また、「壁的なもの」が回転する簡素ながら様々な場を表現するだけでなく最終場で「そう使うか!」な装置もイイ。
    あと「花咲か爺さん」が「アレ」の伏線だったとは!(感服)

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/08/10 (月)

    似た者同士は引き合うものなのか、それとも神様がいて手引きをしているのか…。加害者、被害者…それぞれの気持ちを覗き見、右往左往したり、洋美さんの気持ちも伝わってきて、もうね。色々と…演劇で良かった。自分がその立場になったらどうなるかわからないからね。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/08/12 (水) 14:30

    JACROW『隔たる』

    初めてのJACROW。これまで経済/企業物の上演を他の劇団で拝見して、企業に勤めていた者からすると、あちこち、時には大きく企業の現実とかけ離れていて観ていて辟易していたこと、政治は、現実の政治にあきれていて、演劇でことさら見ようと思わないこと、もちろんJACROWが上演する作品は見る価値があるのだと思っていたけど、ということでこれまでJACROWを拝見していなかった。いつまでもそうは言ってられず、今回は企業/政治が題材でないので予定に入れた。

    ホームページの一面に「上演時間は 122分を予定しております」(劇場に来たら125分になっていた)とある。この 122分を予定しておられるという拘り。拝見してその拘りに納得。
    永山則夫死刑囚と文通を経て獄中結婚する女性、永山の弁護士、そして被害者家族を描いた作品。永山事件は中学1、2年の頃の事件でそこを覚えている訳ではない。その後の報道で記憶しているのだと思う。

    19歳の時、4人を拳銃で短期間に殺害。その生い立ちは悲惨で、困窮家庭/養育放棄/虐待/児童労働/教育・愛情・人間関係の欠如と壮絶な少年時代の、平凡な在り方とですら隔てられた劣悪な環境が犯行の根底にある。その辺りの背景を上手く劇中に埋め込み展開させる。密度が濃いけど、舞台美術がテンポを産み出し、125分、舞台から数秒たりとて気を逸らすことがなかった。脚本が持つ力が素晴らしい。

    JACROWの(敬称略)、宮越麻里杏、小平伸一郎、福田真夕、狩野和馬、芦原健介、佐藤貴也、中野英樹、水野あや達の客演の方達、皆さんの演技が凄まじい。宮越麻里杏さんと福田真夕さんの演技が目に焼き付いた。

    割り当てられた指定席が最前列ど真ん中、舞台美術に特徴があったので演者が舞台の最前で演じることが多かった。演者の目零れ落ちる涙、熱が籠り飛び散る唾を目にし、熱を帯びる本作を身に浴びた。

    様々な問題を問い掛ける作品で、感情に訴える場面も多く、周りの皆さんも久し振りにハンカチを取り出した。

    また推しの劇団が一つ増えた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    死刑囚に出会い、妻として共に罪を償おうと生きていく様が力強く感じられ凛とした姿がとても切なく感じられた。終演後の本編外伝は近山目線の舞台であったが、洋美に出会ってから世界が広がり希望を持ち始めてからの絶望が・・・。宮越さんの外伝も見てみたいなぁ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    主人公を演じる宮越氏が入魂の熱演で圧倒される。最前列の席で観ていたが、一人の女が背負ってきた過去と今ある存在感を凄い迫力で表現している。
    死刑制度と贖罪が可能かという決して答えの出ない問題が扱われているが、必ずしも特定の立場に依拠した単純な答えを提示しようとはしておらず、無責任や他責や永遠に続く苦しみを描き、演劇として深みを感じる。
    でもでも、通り魔的に4人も殺したとなると、さすがに死刑しかないのかな、という気も。
    ところで、死刑制を廃止している国・州は世界でも多くあるが、そういう国でも、殺人容疑者の逮捕の現場で警察官の命令に従わなかったら即射殺されるのが当たり前と聞く。そうやって犯罪者を現場で裁判抜きで殺しているから死刑制度があまり必要でないのかもしれないのかな、と思ったりする。死刑に値するよっぽどヒドイ奴はもう現場で殺しているので。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/08/08 (土) 13:00

    座席1階

    連続射殺事件で死刑判決を受けた永山則夫をテーマとした話。「永山基準」と呼ばれる死刑を選択する量刑判断の枠組みができたことで知られる死刑囚だが、今作では獄中結婚した妻の人生や視点から描かれている。

    政治・経済をテーマとしたJACROWが、社会的な事件を取り上げるのは久しぶりとか。田中角栄役で著名な狩野和馬が永山の弁護人役で登場する。だが、何といっても出色だったのは永山の妻を演じた宮越麻里杏であった。今作は彼女のためにあった舞台であると思う。
    物語は宮越演じる妻の生い立ちからスタートする。永山の故郷は北海道・網走だが、彼女は沖縄県。この二つの故郷を背景として描かれた生い立ちが象徴的だ。この二つの地がラストシーンで重要な要素として浮上してくるのがとてもいい。
    永山は獄中で「無知の涙」という手記を書き、小説家として文壇に出るという人生を送る。ベストセラーの印税は遺族に渡したいと願い、本作でもその通りに描かれる。これは永山夫妻側からの視点だが、中村ノブアキは事件の犠牲者の家族を重点的に登場させ、その苛烈な思いを舞台に提示していく。また、年月を重ねるにつれて被害者家族の胸の内に変化が表れてきたところも鮮明に描いている。ここが、この舞台のとてもいいところだ。

    劇中でも触れられているように、凶悪な事件は後を絶たず、年かさが行かない被告人にも死刑が選択されている。「殺してやりたい。殺すだけではすまない。できる限りの苦しみを与えて殺してやりたい」という言葉は被害者家族のセリフとして今作でも登場するが、この思いが死刑制度を支えていると言ってもいいのではないか。死刑制度に反対しづらい世論は根強いし、刑罰の厳罰化の風潮も強まっている。この舞台はこうした世の中に異議を唱えているわけではないと思う。その答えはラストシーンに出てくる。これを見逃してはならない。

    中村さん、JACROWは政治や経済だけとは言いません。見事な舞台でした。

    「隔たる」外伝として、本編の終演後に永山の母を演じた水野あやの一人芝居がとてもよかった。次回は11,22日だ。こちらもぜひ、見てほしい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    自分が観た回は19:30開演で、終演時間考えると100分程度かしらねって思っていたら、がっつり2時間越えでした。
    2時間10分弱くらいかな。

    モチーフは、死刑制度や少年犯罪において議論を呼んだ、永山則夫死刑囚の獄中結婚。
    この永山氏は、獄中で文筆活動を行い、書いた本がベストセラーになったり文学賞をとってるのが特異なところ。
    知ってる人には当然の存在だろうけれど、現代の若者からの認知ってどんなものなんだろうか?

    ノンフィクションとして描かれてるわけではなく、劇中の人物の名前も変えられてます(モデルはわかる範囲だけど)。
    基本、きちんとした会話劇で、丁寧にエピソードを積み上げていきます。
    演者の熱演も凄い。
    被告側だけじゃなく、被害者遺族側への焦点もきちんと描かれます。
    ”隔たり”を象徴してる美術は、人力で回転させることで場面転換します。これはなかなか効いていたと感じる。

    観終わった後に、語り合える芝居に思えました。
    罪と罰、赦し、個々人で相当にきっとスタンスは違うし、デリケートなところだけど。
    断定はせずに、そのあたりを丁寧に語り合ってみたいなって思える芝居でした。
    若い人の率直な感想とかも聞いてみたいなって。

    ネタバレBOX

    花咲かじいさんになぞらえて、祈りをこめての最後の散骨シーン。
    そこに重なる、その後にも起こった無数の痛ましい無差別の事件。
    なかなかの後味でした。

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