うれしい悲鳴 公演情報 うれしい悲鳴」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
21-40件 / 50件中
  • 満足度★★★★

    まずは初日ソワレ
    一言で表現すれば「ビーンボール」。顔スレスレに際どい球を投げ込まれたみたいな。そして何でこんな所に投げてくるのか(←ちょっと違うか)考えさせられる、的な。さらに前作のど真ん中の直球ぶりとの対比の意味も含めて。
    「好き」なのは前作『ロクな死に方』だが、「演劇的に面白い」のは本作か?
    かねがねひょっとこ乱舞の作品には直球と変化球の2タイプがあると思っていたが、ラスト2作がそれぞれの最高峰(←褒め過ぎ)だったのではあるまいか?

  • 満足度★★★★

    感度
    照明がとてもキレイでした。そして舞台の広さ高さ空間をふんだんに使ったスケールの大きさ(美術だけではなく、肉体も。物語とダンスがピシッと合った)に圧倒されました。あの大人数のダンス(乱舞)はため息が出るほど美しかった。決して一糸乱れぬというわけではないのですが、なんか痺れる。音、音楽もよかった。ちょっぴり詰め込みすぎ感と終り方に何か足りなさ(かな?)はあったけれど、凄いパワーで全部見せてくれた感じ。
    あらすじにあるように『感度』を巡る舞台でした。『痛み』がわからない悲しみ。

    ネタバレBOX

    『感じない』ってほんとうに怖いと思う。例えば誰かを殴っても(命を奪っても)『痛みを想像できない』『麻痺してしまう(←ペットの場面)』って恐ろしい。
  • 満足度★★★★

    今日の日本への警鐘
    閉塞感のある社会が産んだちょっといびつな近未来日本の話、これまでのひょっとこと比べて随分分かり易かったと思います。

    ネタバレBOX

    閉塞感のある社会だと独裁者が出てきてしまうのか、その結果思いつきを法律化してしまう制度ができ、不都合なところは“泳ぐ魚”という実行部隊が強引に取り仕切っている近未来日本の話。

    避難地区指定に伴い立ち退きを強行した際に“何でも敏感症”のミミを好きになった無痛症の“泳ぐ魚”メンバー牧野の悲恋物語はこの社会のあだ花として後世に語り継がれることになるのでしょうが、本質は思いつき法下の社会と制度の崩壊の話でした。

    “泳ぐ魚”もやはり官の組織でした。植物人間から臓器を取り出して移植するという思いつき法に従うと、ミミのお母さんも対象になりますが、今上天皇も対象になるという若手の意見に対し、空気を読むという形で恣意的に解釈する上層部は、法律の文言に従って例外なく遂行するという目的よりも、組織の存続を優先させる官の本質を具現化する方向に進んで行きました。

    お母さんを守るミミを殺した牧野が失踪した後すぐに政変が起き、思いつき法は廃止されました。閉塞感に包まれた社会では迅速な意志決定が望まれるのでしょうが、行き過ぎや矛盾が生まれる恐れがあることを我々に警告しています。

    本人たちのいない結婚式は古い因習のようでした。

    群舞は統制がとれていて素敵でした。
  • 満足度★★★★

    爆発!
    ひょっとこ乱舞はきっと行き止まりの壁を爆破して先へ進めることと思います。結構好きな作品でした。ひょっとこならではのダンスも良かったし、舞台美術も良かったし、なかなかなセリフにもフムフムニヤニヤ…。狂気と乱舞を楽しみました。

  • 満足度★★★★

    吉祥寺シアターで黙祷
    福島の劇団「ほのお」朗読と本舞台での3時間弱!とっても感慨深い時間でした。

  • 満足度★★★★

    もっともっと上へ
    モノローグは、話し手がいろんな意味で100%その言葉を自分のものにしなければならない。長台詞は、言葉に観る者の想像力を煽ぎ続ける力がなければならない。当たり前のことだが、今回マキノが無痛覚になった情況を語るシーンは、それを満たしていなかった。引き付けられた人もいるようだが私は不覚にも眠気に襲われた。ミミの卒業式の日の演技と台詞は、あれほど執拗に繰り返す理由(母親の「ずっといっしょにいてあげる」を引き出すためだけとは思えない。)が見つからず、疑問だけが残るすっきりしないシーンとなった。ずっとジェットコースターに乗っているかのような心地で観劇できた前作と比較するのは避けられないし、当然前作以上のものを期待してしまうわけで、それは叶えられなかった。5☆は次回以降に持ち越し。

  • 満足度★★★★

    乱舞堪能
    ひょっとこ乱舞を観たのはまだ2回目ですが、澄んだ空気感と乱舞のリズムに魅了されます。誰かを抱きしめたくなる話だったなー。

  • 満足度★★★★

    大爆破寸前
    大爆破の3月11日の前日10日に観劇しました。テーマは重いがそこまで説教臭くもなくストーリーもスッと入ってくるのは物語自体がしっかりと起き上がっているという脚本の巧みさであると思う。多分何年か後にこの作品をもし観ることがあったとしても震災がテーマとして含まれてるとは思わないだろう。大爆破寸前を味わえてよかった。
    勉強になりました。ありがとうございます。

  • 満足度★★★★

    初めてで最後の「ひょっとこ」
    念願かなって「ひょっとこ」を観劇。群舞の心地よさもさることながら、
    ストーリーの奥深さに感動!「痛覚のない男」の回想や母娘のやりとりに
    少し長さを感じもしたが、作家の想いはしっかり伝わった。最後に向けての展開と引力はさすが!

  • 満足度★★★★

    二回目のひょっとこ乱舞
    とにかく役者の見せ方ストーリーの見せ方がうまかったです。いくら演劇的な手法が盛りだくさんでもそれが役やお話に直結しなければ意味がないんだなと再認識させられました。
    あとこれは作品から逸れるけど制作部からの折り込みに関するお願いが感動させられました。帰ってゆっくりチラシを眺めさせていただきました。

    ネタバレBOX

    感度をめぐる話という事であらすじを見てなんとなくお話を想像して観劇に臨んだら予想以上に社会的で、いい意味で裏切られました。
    敏感な女性のセリフを聴いてこの世界の状況をいつの日本と感じるのか?観ている私たちの感度は正常なのか試されてるのかな?と思わされました。

    ラストシーンでちらばめられたお話がつながる感覚、動き回る役者さん、そしてそれを見せる音響照明の美しさ色んな事に感動していたら今舞台上に役の気持ちを感じるのが遅れて、よくあるじわじわと感動ってのと違って、急に泣くという圧倒されながらも心は無意識で感動しているという不思議な感覚を味あわせて頂きました。
    ただそれだけにもっと全体を理解したかった。理解できなかったのが悔しいです。そういう意味ではまた観たいと思う作品でした。

    ダンスシーンが若干場転の為というか役者の動きが作業と感じてしまうのがちょっと辛かった。圧倒されて気付いたら役者がその位置にみたいな感動を味わいたかった。頭のダンスで圧倒されただけにそれがちょっとだけ残念でした。
    大爆発後も、応援しています
  • 満足度★★★★

    空間を揺るがす演劇
    言葉が世界を、構造を立ち上げる。その世界の中で俳優たちの身体が震え、客席と共振する。言葉(戯曲)と身体が織りなす、演劇のダイナミズムを体現するような芝居だったと思います。

    理不尽で不条理な暴力が横行する近未来にあって、痛みを感じない男となんでも過敏症の女の結びつきを描く物語は、政治や社会状況への疑問を抱えながら、現状を甘受し続ける私たちの現在の写し絵なのでしょう。一つの役を複数の人物の証言や演技で表現するスタイルは、個と集団のさまざまな関係への思索を促す、とても刺激的なものでしたし、時おり差し挟まれる鮮やかな群舞(乱舞)もまた現代の群衆や大衆のあり方を思わせ、物語にさらなる奥行きを与えるものとなっていました。



    ネタバレBOX

    男性の役を複数の俳優が演じる(証言する)のに対し、女性の役は二人。そこになにか含意があるのか、とても気になったのですが……それについては最後までうまく読み取ることができませんでした。

    詩的な言葉とストレートなメッセージの絡め方にも、演劇らしいジャンプ力があり、スケールを感じます。もちろん、そのダイナミズムを感じ取り、ついていくのは、観客としても体力のいることでしたし、長いモノローグになると、どうしても客席ごと「気分で流されている」ような気もしてしまいました。とはいえ、この言葉と想像力と現実とをつなぐ感性、そこから生み出される空間の、今どき珍しいほどの「ザ・演劇」感には、格別なものがありました。
  • 満足度★★★★

    良かったです!
    ひょっとこさん、二回目の観劇。舞台セットがまずステキで、始まる前からワクワクドキドキ。いつの間にか開演していて、あっという間の二時間でした。衣装もとても好きでした。胸を張ってオススメできる一本です。

  • 満足度★★★★

    面白かったです。
    中身は、説明文にある通り恋愛をメインに据えつつ、その背景に歪な国家とその組織、そこで働く個人のジレンマ、そして家族愛や女の子同志の熱い友情まで、とにかくてんこ盛りなの​に、わりとすっきり一つの話にまとまっています。

    何と闘ってるのかわか​らないけど、やっぱり闘い続けないといけないんだなって気持ちにもなりました。

    ネタバレBOX

    ちょっと、最後のダンス分だけ長い感じもしました。
    ミミちゃんの最後の場面で終わってくれた​らすっきりしたような気もします。
    でも、このダンスがひょっとこ乱舞さんのウリなんですよね。

    名前が変わっても、また観たいです。
    風邪引いてしまって、感想書くのが遅くなってすみません。

    あ、西野カナには笑いました。
    あのシリアスな場面であのセリフ。すごいと思いました。
  • 満足度★★★★

    架空の日本の物語が詩と踊りとともに沁み込んで来る
     いつもながら群舞が素晴らしかったです。選曲が個性的で飽きさせません。劇場のロフトを使い、奈落まで続く階段でシャープな空間をさらに広く見せた舞台美術でした。衣裳は一人ずつデザインが異なる現代服ですが、赤、青、緑、灰色と色を合わせることでスタイリッシュに見せていました。ただ、初日(プレビュー翌日)の仕上がりは一体感、緊張感、柔軟性などで今一歩。まだまだこれから成長する舞台だと思いました。

     不感症(痛みを感じない)の男と過敏症(何もかもにアレルギー反応)の女を軸に物語は進みますが、彼らを演じる役者さんはあくまでも“代役”で、男のセリフを複数の男優が語ったり、女は2人の女優さんが演じ続けるなど、特定のヒーロー&ヒロインの物語に固定させず、誰にでもあてはまる普遍性を保っていました。

     震災以降の空気も含め、日本という国を冷静に見つめる視点を持った社会派戯曲でもあり、演劇が持つ豊かな可能性を堂々と引き出す詩的なセリフも美しかったです。ひょっとこ乱舞の作品はそれほど多くは拝見していないのですが、戯曲は広田淳一さんの最高傑作ではないかと思いました。

    ネタバレBOX

     お父様がくも膜下出血で倒れたために降板した、劇団員の女性の録音の挨拶から開幕(なぜかお風呂に入ってしゃべってました)。極々プライベートな内容なので驚きました。「ひょっとこ乱舞、大爆破」というセリフで始まるオープニングもいきなり過ぎて戸惑いましたが、ダンスが始まるとわくわくして、スムーズにお芝居の中に入って行けました。

     舞台は近未来の日本。テキトーに作った法案“アンカ”を例外なく絶対実行させるための暴力組織“オヨグサカナ”が編成され、「これが本当に日本なのか?」と疑うほどひどい政策が次々と実行される、信じがたい世の中になっています。アンカのせいで人生をめちゃくちゃにされた人もいるのですが、人々はそれが当たり前だと受け入れ、慣れてしまっています。その法案を誰が作ったのかは問われず、誰も責任を追求せず、誰も責任を取らず、ただ「そう決まっているから」となし崩し的に実行されるのは、お役所仕事や昨年の原発事故を連想させます。

     オヨグサカナのメンバーである男は、「強制お引越し法」なるアンカが適用された地域にたまたま住んでいた女と出会い、2人は恋に落ちます。男はエレベーターに閉じ込められ1週間後に奇跡の生還を果たして以来、不感症。女は幼いころに発症して以来、部屋から一歩も出られない過敏症でした。
     正反対の2人は徐々に変化して恋の奇跡を謳歌しますが、幸せは長く続きませんでした。「植物人間の臓器を入手する」というアンカが施行された時、女の母親がくも膜下出血で倒れ、植物人間になってしまったのです。男はオヨグサカナのメンバーとして女の母親の臓器を奪う使命を帯び、女は母が死ぬ時は自分も死ぬと固く決心しているので、2人は敵同士になってしまいます。

     ロミオとジュリエットのように引き裂かれた男女のエピソードと並行して、意識不明の重体である(と噂される)天皇にも例外なくアンカを実行すべきかどうかをめぐり、オヨグサカナ内で闘争が始まります。やがて政府が転覆させられ、オヨグサカナは解散。「植物人間の臓器を入手する」アンカが実行されてすぐのことでした。
     女を殺した男は不感症から過敏症になってしまいます。女を殺したことについて考え過ぎて過敏症になったのか、愛した女との同化を強く望んでそれが叶えられたのか、理由はわかりませんが、愛ゆえだと私は思いたいです。

     物語の顛末があらわされた後は、詩でした。「月と海がケンカしてる。その仲裁に入ろう。」
     そしてオープニングと同じ(と思われる)群舞がリプライズされました。踊るのは市井の人々、つまり私たちです。まるで細胞の運動のように見えました。収縮と弛緩、集合と離散を繰り返す生命の営みであり、宇宙と星々の関係のようでした。
     終演後、誰もいなくなった舞台を観て開演前のアナウンスを思い出しました。降板した劇団員の女性のお父様は、登場人物の母親と同じくも膜下出血で倒れられたのです。これは2012年2月の日本の話なのだと感じ、オヨグサカナも、過敏症の女も、詩も、踊りも、一気に沁み込むように体に入ってきました。
  • 満足度★★★★

    やや不完全燃焼?でも面白い
    全部の要素が奇跡のように絡まりながら光っていた前作と比べ、今作では政治劇的な部分がうまくはまっていない、混ざり合えていないような印象があって残念。
    世界がぐっと収斂していく「(自分の思う)ひょっとこ乱舞の魅力」的な部分が薄く、とっちらかったまま終わってしまったのも期待とは外れてしまったかなあと。
    ちょっと長かったんじゃないか?な気もしたし。

    ただ。
    その「とっちらかってる」さまこそが、とても美しい作品だったのではないか、とも思う。
    ラストシーンの「東京」の景色についてのモノローグは、ポリフォニックなさまざまな要素を、その不揃いなベクトルそのままに包み込むスケールの大きさを感じさせて印象的。

    中盤の「感覚」「呼吸」についてのモノローグも印象的。
    広田さんは毎回毎回素敵な台詞書いてくるなあ。

    しかしまあ何はともあれ、ひょっとこ乱舞って集団はすごいなあということも再確認。
    役者一人一人の身体が空間的な説得力をしっかり持ってるせいか、広さを持て余しがちな吉祥寺シアターの空間が今作では狭く感じてしまった。

    ゲストさんだと、倉田さん西川さんは前回に引き続き大活躍。青☆組の荒井志郎さんも面白い。柿の永島さんはもうちょっと目立つ役でもよかったのではとか思わなくもない。

    「感覚」についての話だっただけに、上演中のフォグマシーンの音が結構気になってしまったのはどうにかしてほしかったなあ、静かなシーンでは止めておくとか。

  • 満足度★★★

    爆発したかな
    解散!?と思いましたが、、改名???

    身体ほぐしてくダンスかっこよかったです。
    ゲキバカの足折った方、すっかり復活したのですね~。

    衣装がよかった。。

    ネタバレBOX

    爆発にびっくりしました。

    疑似リンチが痛い・・・><
  • 満足度★★★

    もう一回観たいなぁ~
    群舞が素晴らしかったです!初めて観た公演が最終公演というのは残念でしたが(>_<)一度では全部を消化できなかったので、できたらもう一回観に行きたかったなぁ~

  • 満足度★★★

    こんな感じだっけ?
    わーっと動いているところだけ、僕の大好きなひょっとこ乱舞。本筋から乖離している気がする。

    変わってしまったのは僕の方なのか?

    ネタバレBOX

    台詞も何となく説明的なような。無痛と過敏の二人と、組織と、母親とが、有機的に絡み合っていないと言うか。

    僕が無痛症なのか? そしてどうでもいいことに過敏なのか?

    ぐね…ぐね…
  • 満足度★★★

    さすがのエネルギー
    ひょっとこ乱舞さんを最終公演にして初観劇。正直「?」がつく展開や見せ方がなかったわけではないのですが、まあそこは好みですかね。とにかくエネルギーがさすが。感動したっていうか…感動とは違うな、シッカリと届けてもらったっていうか。省エネとリアルがごっちゃになってるような演技もチョイチョイ見られる昨今、こういうエネルギーを届けて頂けて単純に気分がいいです。

  • 満足度★★★

    喘ぎ
    精神状態が悪過ぎて全く入り込めなかった。
    が、その割には終演後とても悲しくなった。
    芝居のせいで悲しいのか何なのか分からないけど…。
    あぁ、本当に悲しい。

    ネタバレBOX

    根岸×笠井のシーンなんて出色なんだろうけど、どうにも乗れない日だったのよね。

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