星の結び目 公演情報 星の結び目」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 52件中
  • 満足度★★★★★


    何となく観にいったんですが、意外と感動しました。
    このような舞台が多くなるといいですね。

  • 満足度★★★★★

    小劇場で
    この年齢で、この重厚さ。しかも飽きない

  • 満足度★★★★★

    2011年最後の観劇
    しっとり、そしてしっかりした丁寧な脚本と演出。とても面白かったです。ほとんどの出演者が二役で、スマートに時空を超えて行き来する演出。私も美しく澄んだ夜空を見上げ、梅ちゃんと氷星を探しました(のような気持ちになりました)。衣装も声も違うので、観ている私は戸惑うことなく楽しみました。この作品を2011年最後に選んだ自分を褒めてあげましょう。と思いました。

  • 満足度★★★★★

    二人の最良の部分が出ています
    『青☆組』の吉田小夏氏と、時間堂の黒澤世莉氏が、それぞれ
    脚本、演出でタッグを組むという、ファンにはたまらない展開。

    吉田氏の、透き通るように美しく、軽快な、でも時に激しい台詞回しと
    黒澤氏のどこかセピア色めいた、静かで抑制の効いた演出の二つが
    ここでは見事に成功をおさめ、まさしく「大人のための小劇場」作品に
    仕上がっています。

    冷たく、寒い季節にはもってこいの(それでいいのか…だけど)、
    澄んだ作品でした。

    ネタバレBOX

    戦前~戦中~戦後、と、野望に満ちて店を拡大し、やがて時代の流れに
    抗えず停滞、そして没落の一途をゆっくりと辿っていく氷屋の親子二代を

    周囲の人々の人間模様も交えながら、一人の女中のモノローグを中心に
    描いていく、という、ある種の「年代記」ですね。

    時代精神、という言葉があるのですけど、その時代に生きた人間は
    どうしても次の時代の「考え」「環境」に適合していくのが難しいのですね。

    店を裸一貫ながら、今でいう「マスコミ戦略」を巧みに用いて大店に
    盛り立て、派手に、そして豪快に生きた一代目甚五郎。

    その時代を目の当たりにした長女の静子は、自然、どこか派手で
    きらびやかな生き方が抜けない。そこを次女の八重子や榎本に
    痛く衝かれ、動揺する。

    性根はものすごく良い人なんだけど、コミュニケーションに難があり、
    いいとこ「良いとこの坊っちゃん」の域を出ない二代目甚五郎は、
    激しい激動の時代の中で頑張ってみるものの、流れのまま一気に
    押し流される木の葉のように、没落に向かって落ちていく…。

    男たちが、どこか少しどうしようもなくてわがままで子供っぽいのに
    比べ、目立つのは女性たち。役者の魅力もあるが、存在感が大きい。
    みんな綺麗で(着物が非常に似合っておりました)、キャラが立ってる。

    吉田氏の作品に出てくる女性たちは、時代や周囲の環境、そして男たちに
    翻弄されるように、無力であるかもしれないけど、人として筋が通っていて
    地道。冬の長い風雪に耐えて、春になれば慎ましげに、でも凛と華開く、
    一輪のようです。

    なので、男性より女性が観た方がぐっとくる、と個人的には強く思います。
    勿論、男性でも、特に中盤、涙腺がかなり痛くなる場面に多く遭遇します。

    貴族院議員で裕福な、でもどこか下品さがぬぐえない男、山崎と八重子の
    結婚話が破談に終わった辺りから、八重子が人喰川で独白を始める件、

    二代目甚五郎が「男の子でも、女の子でも~」と吐露した件、は泣けます。

    八重子は白雪の子供で、吹雪もそうだったのだろうか?
    そこが凄く気になった。他にも上手く匂わせている部分が多く
    想像が膨らみます。

    個人的には、戦後、吉永園の人々の消息がどうなったのか
    物凄く気になった。戦後になってからは、全く触れられなかったんで。

    結局、静子(「良いとこのお嬢さん」だった静子が戦後自分で
    料理しているところに、吉永園の没落と戦後の厳しさが)と
    恐らく暇を出されて、遊女に転落、最終的には結婚して
    駄菓子屋に落ち着いた梅子しか分からなかったのが残念。

    でも、最後の場面は観た者の心に深く余韻を残す、どこか
    チャップリン『街の灯』を思わせるような終わり方で、徹頭
    徹尾、どこか切なくも澄んだ美しさを湛える傑作でした。

    過去と現在が入り混じって展開される造りは、過去は過去、
    人間は今を生きている、それはどうしようもないけど、同時に
    救いでもある、ということを自然と感じさせ、成功している、と
    思います。
  • 満足度★★★★★

    氷屋を舞台にした家族の物語
    移りゆく時代の中で繁盛した氷屋が落ちぶれていく情景の中での人間模様を描いた作品だったと思う。懐かしさを感じたと共に美しい描き方は芸術だと思った。出演した役者さんたちの演技が素晴らしくて見応えがあった。

  • 満足度★★★★★

    重厚な作品。
    新春の観劇始めにふさわしい素敵な作品でした。
    時間堂と青☆組のいいとこどりをしたような作品。とても楽しめました。

  • 満足度★★★★★

    二回観ました。
    よかったです。一回目に観た直後は、どうしてこの時代設定なのかなぁと頭を悩ませましたが、家に帰ったら、梅ちゃんが冒頭で歌った「星の流れにーこんな女にだれがした」がリフレインして、感動がじわじわこみあげてきました。良質なドラマを見せてもらった感じで、二回目行きました。
    三越劇場とかでやったら、年配の女性のお客さんに受けると思います。着物もかんざし等の小道具も凝ってましたし、男性も場面に合わせてきがえていくところが丁寧でした。
    年末のお芝居の少ないときにこんな素敵なお芝居を見られて感激です。これからも見に行きます。

  • 満足度★★★★★

    現代のストレートプレイ
    丁寧で良かったです。堪能しました。

  • 満足度★★★★★

    重厚なヒューマンドラマ。
    プレビュー公演を見てきました。

    ネタバレBOX

    戦後、和菓子屋を開いた女中さんが、お勤めしていたお店で出会った人やおこった出来事を回顧する形でストーリーが展開していきます。

    時代背景があるお話で上演時間が2時間あるので、少し難しいお話なのかと思っていたのですが、役者さんの演技がお客さんに対してとても優しく、すっとお話に入っていけました。

    また、劇中でたくさんの年月が移動しますし、役者さんも1人2役などをされているのですが、違和感なく楽しめたのもよかったと思います。

    着物の所作については少し気になりました。ですが、登場人物がそれぞれにコンプレックスを抱えていて、また最も大切にしているものが違っていて・・・それがぶつかる瞬間が何度もあり、見ごたえがありました。戦争をモチーフにした重厚なヒューマンドラマでした。

    また特に、女性の方がご覧になると、生き方にほとんど決定権がなかった女性達が懸命に生きる姿に、よりせつなさが増すかもしれません。

    優しいお芝居を観れてとても良かったです。

  • 満足度★★★★★

    無題248(12-001)
    新しい年を迎え今夜はアゴラです。17:15受付(整理番号あり)、10番ごとに入場。舞台は下手側から入り口に向かって花道があり、役者さんたちがここを通ります。全体にすっきりした感じ、床は高さが40㎝ほどでしょうか木目、花道に続く部分は「白」..ここは廊下や川辺だったり、路地であったり。奥、左右に細い材木が天井から床まで格子状に、数本は「青」、舞台上、上手に小さな木のテーブル(?)、奥にはお酒、紅茶のカップ、旅行鞄、座布団。最前列は座布団席。17:58ホウキをもった女性が登場、お腹が大きい、歌を歌いながら掃除、寒さにかじかむ両手を温める、そのあと、背の高い男性が登場、左足が少し不自由。二人退場。18:01黒澤さんの「明けましておめでとうございます」の声で新年の舞台は始まりました。20:08終演。

    ネタバレBOX

    「南京陥落」というセリフがあるので時は1937年12月を含む数年のことらしい。同年7月日中戦争、1941年12月ハワイ真珠湾、1945年8月終戦、そして、今は2012年。「星の流れに(こんな女に誰がした)」...は1947年。

    少し見上げるような位置で観劇、役者さんたちのまなざしがよくみえます。一部のシーンで洋服を着用していますが、基本、和服。舞台の前後左右をうまくつかったまっすぐなお芝居でした。野心を抱く男、男子であることが権威である時代、忠義を尽くす番頭や職人、そしてもう一方では女性であること。

    世代が、時代が代わり、街並みも姿を変えてしまいます。そんななかで細いながらもつながり続ける人の心。

    場面転換の薄明かり、夜空に高く星座、香るほどの梅の花や桜の花、龍神などの描写。正露丸、ドロップス、鯵の押寿司がこの当時にあったこと。

    いろいろな素材を織り込んだお芝居、元旦、足を運んでよかった。

    冒頭、吹雪が箒で掃くシーン、箒の先を床につけずに演技。別のお芝居で、直接客席に向けて掃いていたことがあったので、なるほどと思う。また、白雪の妖艶さに目を見張る。

    黒澤さん演出:確認してみたら「あなたの部品 リライト(10/12)」からずっとみていました。アントニン・レーモンド建築(11/5 窪田さん)、アフタートークで時々、時間堂:廃墟(11/3)。吉田さん:母語を醸す(11/9)、青☆組:パール食堂のマリア(11/8)。酒巻さん:11のささやかな嘘(11/7)

    終演後、脚本をお願いして帰宅。
  • 満足度★★★★

    吉田小夏さん
    吉田小夏さんは心が優しいと思う。なんか圧倒される。圧倒。

  • 満足度★★★★

    チラシが良いなぁ!
    プレビュー公演を観劇

    ネタバレBOX

    初見の劇団だが、チラシのデザインと戯曲を書いているのが、劇団・青組の吉田小夏という事で興味をもった。

    氷屋で財を成し、成功を収めた吉永家の波乱万丈の歩みを、女中の視点から描いている話。
    現代の小劇場では珍しいストレートプレイの醍醐味で見せていく芝居だ。
    家族の話と言えば山崎豊子の華麗なる一族を期待してしまうのだが、これも似たような家族の話だが、そこまで徹底して骨肉な家族模様を描いていない。女中の視点から描いているのは非常に良いのだが、視点というよりは、ただそこで働いていました?というだけになってしまい、女中の視点、すなわち演出家の視点が見えてこないので、観客は話の進行と共に路頭に迷ってしまうのである。それだけに戯曲の良さとストレートプレイという方法論が空回りしてしまっている。
    戦前~現代までの歴史を背景に、伝説的な話を織り交ぜながら、繊細なセリフの素晴らしい戯曲ではあったが、戯曲の良さと劇場体感を観客に提示出来なかったのが残念だ。だが、小劇場でこのような芝居を観れる機会は少ないので、次回作に期待!
  • 満足度★★★★

    時代の流れに
    翻弄される商家の様子がしっとりと描かれていました。

    ネタバレBOX

    回想シーンは大正末期か昭和初期か、この頃の氷屋は大いに儲かり、事業を拡大しています。氷屋といっても電気で氷を作るのではなく、冬に氷室に貯蔵した氷を夏売りだすやり方。戦時色が濃くなるにつれ料亭や酒場の営業が自粛ムードになり、氷屋は次第に落ちぶれていき、戦後完全に没落するまでを描いた話でした。

    主家の人たちは癖はあっても基本いい人、従業員もお女中も元気で働き者、それでも時代の流れでどうしようもなく落ちぶれていく、そのような様子を見ているのは重苦しく、辛いものです。

    龍の女の子供ということで、河原に捨てられていた捨て子だったことを表現していたのは切なく、養父の愛情も感じられ素敵でした。

    ところで、「星の流れに」は戦後の流行歌です。女中さんの生き様を考えれば戦後部分に使われるのは当然ですが、番頭さんの出征シーンに流れていたのは如何なものかと思いました。

    戦後、女中さんと従業員が結婚して和菓子屋さんを開業したという消息は知ることができました。主家も元の場所にあって、少なくとも長女は住んでいるようです。ジャワに行った次男の生死については想像に任せても構わないと思いますが、長男一家がどうなったかは触れてほしかったと思います。

    長男の袴の丈があまりにも短かったのには驚きました。また、ニ女を嫁にしようとした山崎は戦前の成り上がり者かもしれませんが、少なくとも貴族院議員ですから、いくら下品な男とはいえ靴を履くときにあんなにトントンするでしょうか。細かいところが気になりました。
  • 満足度★★★★

    氷屋を舞台にした
    回想録。時の流れとともに廃れて行く、はかなさを感じつつも星の明かりは微かながら輝き続けるのだ!・・・などど考えた。

  • 満足度★★★★

    時間堂「星の結び目」観ました
    しんしんと静かに雪が降り積もるような舞台。幾重にも折り重なる人の気持ち。外に出したものと内に秘めたものが複雑な営みを築き、振り返る事はできても引き返せない道に。流れの戻らない川のように…人がそこにいるから愛憎が伝わる、しっとりとした上質の芝居でした。

  • 満足度★★★★

    大人だなぁ
    しっかりした物語、それを演じきる役者陣。見て、感じて、楽しむ。確かに大人のための小劇場。作り手の顔が見えない物語の中身で、劇作としては非常に秀作だったけれど、個人的な好みとしては僕にはまだこの深みはわからないなという感じ。物語の表象しかつかめてませんが、アフタートークも聞けて非常に有意義でした。

  • 満足度★★★★

    濃厚な時間でした
    若干時間経過がわかりにくい箇所があったようには感じましたが、
    もう、濃厚そして骨太な会話劇でした。面白かったです。

  • 満足度★★★★

    吉田 × 黒澤の手腕はさすが
    台詞のやり取りにすべてをゆだね、説明してしすぎないうまさがある。奥ゆかしさとか品のようなものが、作品を支える。

    ネタバレBOX

    「星の流れに」の唄を、所帯を持って幸せになってから歌わせる憎さなど。

    青年団の『ソウル市民』5部作を観た後なので、時代背景や女中(&お茶)が、被って見えてしまうのは残念。いい意味で、青☆組の前作『パール食堂のマリア』の並列作品の印象も。

    悪(意)の設定が紋切り型であることがやや残念。

    もしあるのならば、このコンビの作品は、これからも観てみたい。
  • 満足度★★★★

    観劇納め
    良質ですな。
    個人的な趣味としては、もっとベタにウェットでもいいんだけど、
    これくらいの按配が下品じゃなくていいんだろうね。
    役者は木下祐子が素晴らしかったなぁ。
    窪田優も綺麗だった。
    いつか吉田小夏の演出でも観たいね。

    ネタバレBOX

    劇中曲使ってもいいんじゃないかな、と今回のお話は特に思った。
  • 満足度★★★★

    とてもよいお芝居を
    2011年の最後に観ました。大河ドラマですねえ。

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