トーキョービッチ,アイラブユー 公演情報 トーキョービッチ,アイラブユー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    一長一短だがコレはコレでアリ
    原典の翻案ではなく「その遺伝子を受け継いで現代に生まれ変わらせた」あるいは文字通り「新たな命を吹き込んだ」物語に実験的な手法を加えて一長一短だがコレはコレでアリ。
    東京タワーをフィーチャーした背景もステキ。

  • 満足度★★★★

    箱が印象
    人名以外古典を感じない

  • 満足度★★★★★

    すんすん
    観れて時間がたつのが早かった。
    こういう舞台が多くなるといいな。

  • 満足度★★★★

    シーンごとの作り込みに感嘆
    初日を拝見、
    冒頭のルーズな感じからすっと物語が立ち上がる。

    曽根崎心中をベースにしつつ
    もっと今様な突き抜け方が
    東京という街に鮮やかに縫い込まれて・・・。

    初演を踏襲しつつ
    さらに踏み込みをもった世界を堪能することができました。

    ネタバレBOX

    基本的な物語の構造は初演時と変わっていないと思います。

    ただ、ギャラリーの閉塞した空間をどうにかやりくりしての
    表現に比べて
    今回はスペースをしっかりと生かした舞台作りができていて・・。

    一つずつのシーンが繊細に作り込まれている。
    それぞれに織り込まれた細かいニュアンスが
    実に丁寧に織り込まれている。
    それは時に下世話なものだったり
    感情の発露だったりもするのですが、
    単にそれが舞台に乗せられるというのではなく
    ステレオタイプにならない
    細かい工夫がしっかりと貫かれていて。

    台を使って、物語を
    近松の板の上の感覚と
    東京の普遍的な風景の具象に切り分け、
    性の世界や家庭のルーティンで
    ちょっと行き場のない生活の感覚や
    閉塞を浮かび上がらせる。
    汚れたもの、綺麗なもの、確かなもの、崩れていくもの、
    満たされるもの、満たされないもの・・・。
    広い舞台を人や装置が満たすことがないにもかかわらず、、
    近松の登場人物ひとりずつの感覚を纏ったキャラクターたちの
    それぞれの色が鮮やかに照らし出されて、
    鮮やかに観る側を巻き込んでいく。

    語られる物語に
    夫、妻、花魁、それぞれの想いが重なり
    主人公の二人の生きる感覚の軽さと重さが
    観る側を染める。
    悲劇の構図が組み上げられて
    道行きにはしっかりと一本道の感覚が作られて。

    屋上の沈黙・・・。
    そこから、近松の世界を踏み越えて
    それぞれを東京の日々に二人を戻す時間に
    観る側を解き放つ。
    苦行の圧倒と、それをふっと乗り越えるいくつかの質感。
    近松の世界が崩れた時、
    屋上で東京の風景に抱かれる
    ひとりの女性が立ち姿の切なさと美しさ・・・。
    時間が街の日々にふたたび解かれていく。

    よく、個々のシーンのニュアンスを
    ここまでに組み上げ昇華させたものだと感嘆。
    役者のひとりずつが台の上でも下でも、
    したたかに物語のロールを背負いきって。
    物語を音楽で染めあげた歌い手の力にも目を瞠る。

    初日で若干の硬さはあったとはいえ
    時を忘れ、
    舞台の世界に閉じ込められてしまいました。
    秀作だと思います。




  • 満足度★★★★

    東京タワーをバックに
    人形振りのような演出や生演奏もいい。
    トーキョーってついてるとどんなストーリーでも人生の応援歌のように感じるから不思議なもんだ。自分の人生とかけ離れていればいる程、のぞき見るのも楽しい。ということで、結構楽しめました!

  • 満足度★★★

    なかなか楽しめた
    個人的には、なかなか楽しめた。
    「オーストラ・マコンドー」は好きな団体なのだが、今回はちょっと好みではないところがあったかも。

    ネタバレBOX

    <感想>
    全体的に、物語が駆け足のような気がした。
    それぞれの話に深みがあるようには思えなかった。
    近松門左衛門「曽根崎心中」を90分でまとめるのは、少し無理があるような気がする。ダイジェスト版といったところか。役者陣は魅力的だった。

    <良かった点>
    舞台上に箱がいくつか置いてあり、主人公と奥さんと愛人がこの上を移動して演じる。男女間3人だけ世界観が表されていて、個人的には好みだった。

    <残念だった点>
    ・生演奏は贅沢だし好きなのだが。。。
    上演中ほとんど演奏しているし歌っているので、ちょっと耳障りに感じてしまった。なんだか芝居ではなく、個人的には演奏がメインなのかと思ってしまった。
    私は後方の座席で観劇したのだが、演奏が舞台前方で行われるのに対して、役者陣が舞台後方で芝居するときなどは、セリフが聞き取りずらかった。
    これだけ演奏するなら、もう少し大きい劇場の方が良いのかも、と思ってしまった。
    ・舞台前方の芝居は小劇場の魅力なのだが、後方の席だとちょっと見えにくかった。
    今回は舞台の奥行があるのだから、もう1歩くらい後ろで演じても良いのではないか、と思った。
    今回は座る席が良くなかったのかな。。
  • 満足度★★★★

    パワーアップ
    初演ヴァージョンとはかなり改訂されてますね。初演の舞台は細長く狭い空間でしたが(でも結構それを生かした巧い演出でした)、今回はスペースが広がって、芝居も演奏もパワーアップした感じです。ただ繊細さはちょと後退したかな。

  • 満足度★★★

    何故、曽根崎心中にこだわるの?
     前回に引き続き、MOGMOSさんの生演奏で芝居を進行させる、これは小演劇の空間では、とても贅沢な試みです、それだけでもこのお芝居を観る価値はあるのではないでしょうか?
     ただ、観劇後の感想としては、再演とは聞いていますが、主人公・徳兵衛のお初との惹かれ合う場面が描かれていない点が違和感として残り、残念です。

    ネタバレBOX

     原作を読んでいないので、指摘する資格はありませんが、あらすじでは、主人公二人が再会することから始まり、徳兵衛の妻も周囲から強引に娶らせた設定だと記憶しています。まったく知識が無い眼を持って観劇しても、何故、「徳兵衛とお初が付き合うようになったか」「妻とは何故結婚したのか」この点は疑問が残ると思いました。
     最後は、徳兵衛がお初との心中を辞め、妻の下に帰り、「地に足を着けて」手を取り合って舞台から去る、この行為で幕を閉じることは「救い」とは思いますが、では「曽根崎心中」にこだわる必要はないのではないでしょうか?
     男優陣・女優陣ともにそれぞれ個性的で上手な方々で固められているだけに残念です。
  • 満足度★★★★★


    作品と劇場といろいろと が、合っている気がしました。

    愛のお話 だと 思い知りました。

  • 満足度★★★

    今を生きる物語
    生演奏が心地よい、古典をリメイクした人生讃歌劇。現代版「曽根崎心中」はシリアスで生々しい。でも、今を生きる人達にこういう形の応援の仕方もあるのかなって思った。

    ネタバレBOX

    父親は死んで、母親はアル中で、父親の借金のせいで風俗で働く女、お初、21歳。惚れた相手の徳兵衛は結婚している。好きだけど添い遂げられないと一歩身をひき、徳兵衛との間に出来た子も人知れず堕ろす。一方で、友人の作った借金を肩代わりさせられ、親戚からも金を借りまくり首が回らない徳兵衛。

    さて。舞台上には、幾つかの箱馬が並んでおり、お初と徳兵衛の2人は物語のクライマックスまで、他の役者が動かして並べていく箱馬の作られた道を進み続ける。自分で選ぶことの出来ない、流されて進む道だ。現実に追い詰められた二人は物語終盤で手を取り合い心中しようとするも、徳兵衛は直前で躊躇し箱馬を降りて妻の元へ帰る。残されたお初は、周囲で「死ね」「誰も必要としてない」等と罵られ続けながらも、死なずに笑う。そして終わらない日常を生きる。

    江戸時代と比べれば、当然我々はやり直すチャンスが多い時代に生きている。相対化すれば絶望は浅いなと感じる。でも、裏を返せば挑戦を求められ続け停滞を許さない息苦しさを内包している。そんな中自分の置かれた環境から抜け出せず、周りが皆自分を罵倒していると感じ、進むべき道がなくなった時に、死んでしまいたいと思う人をどうして責められようか。そして、それでも笑えるだろうか。お初のその姿に、観劇後何だか底知れぬ力をもらったのは僕だけではないはずだ。

    ただ、その上で。やはり箱馬の上でしか生きられない2人の生き辛さを痛感してしまう。箱馬に乗って移動する姿は、常識や社会通念といったものに縛られた道の様に思えるからだ。箱馬を降りてみたり、自分で箱馬を動かしたり、舞台一面が箱馬に覆われている様な選択肢が許容されるような世の中を願ってしまう。単なる純愛ものに収めてしまえば、少し前に流行ったケータイ小説みたいな安直な不幸の羅列と同一視されかねない。差別化を図るために、もう一つ何かあればと期待してしまったのはゼイタクだろうか。

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