ナイゲン(R05年新宿版) 公演情報 ナイゲン(R05年新宿版)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-8件 / 8件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    千穐楽を拝見。初めて観た「ナイゲン」は、シアター・ミラクルでの2017年のfeblaboプロデュース版。以来、ミラクルで「ナイゲン」をやる度に観てきたので、ここで観るのも今日が最後かと思うと寂しさも。にーらぼ版とは違う角度の席で観たが、このキャラクター、この場面でこんな仕草や表情してたっけ?と思うことも度々で、よく練られた舞台だと改めて感心。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    面白かった。
    この話の展開上、そのときどきに要のキャラがいて、そこをきっちり押さえていくとどんどん盛り上がる。そのスイッチがハッキリ見えて感心した。
    序盤はハワイ庵(環幸乃さん)が鍵。彼女の天然な疑問がいろんな問題を炙り出す。梅こんぶLOVE。
    中盤はアイスクリースマス(坂本七秋氏)が鍵。この会議というゲームのルールを観客に知らしめて回す。3148の答弁にペンを机に打ち付けて一つ一つ煽るアクション、計算され尽くした動きに唸った。

    この二人にリスペクト。役者側から作品を幾らでも面白くすることは出来る。

    全体芸としてもよく出来ている。全員が今何をするシーンなのかを理解して行動。出番じゃないキャラがリアクションで細かく張る伏線。見事。

    ネタバレBOX

    議長(河西凛氏)は前半もっとモブキャラに徹して埋もれていた方が後半の展開が盛り上がった筈。ラスト30分まで溜めておいた方がいい。巧くなり過ぎて目立つようになった弊害。
    監査(白井更紗さん)は凄く良かった。御手本になるような演技。それでも去年の大槻朋華さんに受けた強烈な記憶は何なんだろう?自分でも分からない。キャラが綺麗すぎるのかも知れない。
    3148(近藤くれはさん)は文句なし。彼女の泣き出す様は美しい。絶妙なバランス。
    おばか屋敷(長谷川智也氏)もストライク。これが正解な気がした。もてない駄目男の純情。
    Iは地球を救う(ひろなかたけと氏)も先輩との遣り取りが上手い。
    海のYeah!!(渡邉晃氏)は文句なし。

    そもそも節電エコアクションをクラスではなく、出し物にあぶれた生徒達有志にやって貰えばいいだけの話だが、それでは物語にならない。物語には選択不能な抑圧が不可欠。

    残念ながら、どさまわり(ヒガシナオキ氏)のキャラにイマイチ魅力が感じられない。こいつにむかつきながらも「一理あるな」とどこかで皆が認めていなければ成立しない話。そこが難しいところでただのひねくれたクレーマーではそもそも物語にならない。ある種、皆よりもっと文化祭のことを学校のことを真剣に考えている存在で、誰もが一目置くどさまわりが議長の提案を呑むシーンが文学。「何で賛成したんですか?」が余韻になる。教師ではなく、反体制の旗手が頭を垂れる事がドラマ。それは議長の何か、会議の何かに負けを認めた葛藤が必須。それが伝わらなかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    何度見ても夢中になる演目。シュールで熱くて、分かっていてもハラハラわくわく。一生懸命が伝わるいい芝居でした、

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    熱い会議でした。

    ネタバレBOX

    13人のいい味、個性が出ていました。とてもボルテージの高い内容限定会議に感じられました。その熱気には圧倒されますが、感動もあります。熱気と感動と緊張感、笑い、あまりにも濃密で、観終った後の爽快感はなんとも言えません。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/04/22 (土) 19:00

    何度観ても楽しめる。
    出演者それぞれのキャラクタが色が出ていて良かったです。
    特に二年生が自分としては好きでした。

  • 実演鑑賞

    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    「にーらぼ版」からの「R05年新宿版」の観劇!
    にーらぼ版のほわほわで全力で熱い会議に比して、R05年新宿版はメリハリ効いててじわじわ熱い会議と好対照でした
    役者さん変われば舞台の空気が変わるのは当たり前のことだが、議長がもう対照的に違ったキャラなので、自ずと会議の沸き方・落ち着き方・居方が違って、両方見てなお良かった
    にーらぼ版さんをご覧になった方にも是非こちらもおすすめである

    シアターミラクルが閉館になってしまうのは、実に残念
    主宰池田さんが創り出した「創る側にとっても見る側にとっても優しい劇場」として空間
    多くの学生役者さん演出家さんや団体さんがこの劇場で腕を振るい、学生さんたちにとってはホームな暖かい劇場だったとおもう。
    U18・U22割引も他の劇場ではほぼ見かけなくなってきていたので、見に来る学生さん達にとっても居やすい空間だったようにおもう
    それなので、ことさら寂しく思っている

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白い、お薦め。
    先日は、同じシアターミラクルで「ナイゲン(にーらぼ版)」を観たが、脚本(冨坂友 氏)、演出(池田智哉 氏)が同じにも関わらず キャストが違うと印象が全然違って観える。そこが<演劇>の魅力であることを再認識した。

    「シアター・ミラクル」は、2023年6月に閉館するが、「ナイゲン」はこの劇場において特別な作品であるという。2012年のアガリスクエンターテイメント「ナイゲン」に始まり、「feblabo✕シアター・ミラクルプロデュース」として2016年~2019年、コロナ禍での中断を挟み 2022年まで上演してきたという。自分は「feblabo✕シアター・ミラクルプロデュース」は全て観劇し、閉館前 最後の「にーらぼ版」と「R05年新宿版」の2バージョンも観ることが出来た。シアター・ミラクルの歴史を語る上で絶対外せない「ナイゲン」という作品は、自分にとっても大切で特別な存在である。シアター・ミラクルのマスターピースである会議劇コメディ、しっかり堪能した‼

    上演前の蝉の鳴き声。夏休み前の或る日の午後、これから始まる文化祭の為だけの会議<通称:ナイゲン>の熱き激論を連想させる。案外 文化祭当日より会議<ナイゲン>の方が思い出深くなったりして、を思わせる高校生たちの台詞。
    会議を終え、3年生・花鳥風月の「こんなナイゲンがやりたかった!」が物語の肝。そして照明…会議中は明るい陽光、しかし夕刻には黄昏に変化する、その哀愁がシアターミラクルの閉館に重なる。
    (上演時間2時間15分 途中休憩なし)

    ネタバレBOX

    セットは会議で見かけるロ字型。正面にグリーンボード、その上部に時計がある。上演時間とナイゲン討議時間(下校2時間前の時刻 16:15~18:30)に重ね合わせて臨場感を持たせる。客席はL字に設え、観客には会議の立会人のような緊迫感を持たせる。
    内容限定会議(通称:ナイゲン)は、県立国府台高校 文化祭”鴻陵祭”における各参加団体の発表内容を審議する場である(文化祭規約)。規約が”自主自律”の精神に則っている。この規約が掲載された わら半紙の「内容限定会議資料」(劇中使用と同様)が観客にも配付される。既に参加団体の催し内容も確認したところに、学校側から「節電エコプログラム」の催しを押し付けられて…。

    発表内容に関する指摘、恋愛(痴情的)感情、上級学年優先や 何となくなど、意味不明の理由まで飛び出し議論は漂流し続ける。始めの理論武装された議論から感情優先のドタバタコメディへ…。いつの間にか文化祭全体会議からクラス代表の顔になっている。下校時刻が刻々と迫ってくる。そんな中、演劇の上演許可を得ていないクラス(3年1組<花鳥風月>)があった。ナイゲンの議論は、如何にこのクラスが主体的にエコプログラムを受け入れるか、という話へすり替わっていく。自主自律の精神に沿わせようとするもの。

    各クラスの発表内容の審議結果を多数決(民主主義的な)で決める。討議では自分の考えを訴えつつも相手の言い分も聞くという態度が大切。物事を決める熟議のプロセスを重視している。意見の一致も大切だが、一人ひとりが違った見方で世界を見ることで世界はまともな形で存在するかも。芝居ではこの役割を3年3組_どさまわり(ヒガシナオキ サン) に担わせている。にも関らず、全体討議終了後の採決は全会一致の承認が必要であると…そうであれば議論の過程の多数決は何の意味があったのだろうか、という疑問が生じ虚しさも残る。虚脱感に苛まれる出席者を尻目に…。ただ、どさまわり の存在感 迫力に欠けていたのが憾み。

    行き詰った会議…民主主義、自由とは を問うているが、同時に高校生の成長する姿も描く。例えば議長(川西凜サン)は優柔不断な性格のようだが、学生側の「自主自律<ナイゲン>」と学校側の「節電エコプログラム」の間でギリギリの調整を試みることになる(ここから成長していく過程が観られた)。文化副(貝沼莉瑚サン)は夏休みを謳歌すると公言していたが、会議後は 夏休み中でも文化祭(実行委員会)の手伝いを監査(白井更紗サン)に言うなどの変化が見られる。

    さて、花鳥風月(水口昂之サン)によれば、上演許可に係る資料はクラスの女生徒が提出していた、にも関わらず許可が得られなかった?提出忘れまたは錯誤?という疑問が残る。学校側は既に「節電エコプログラム」をやらせるつもりで、ナイゲンの最終日ギリギリで提案してきたのでは?という様々な憶測を持たせる面白さ。

    教室から出られないという密室状態、しかも会議時間が限られているという空間と時間の制約に緊張が生まれる。テンポ良く、また疾走するような会話劇は、立会人的な観客も固唾を呑んで見守っている感じ。会話劇だけに登場人物のキャラクターや立場などが観(魅)せられるか。個性豊かな登場人物を演じるキャストが変われば劇雰囲気も変わるだろう。内容の面白さは勿論、キャストによって違った印象になるから、何度観ても飽きることはない。今回は、印象が薄い役柄の2年ハワイ庵(環幸乃サン)の とぼけた味での和ませ方が良かった。

    会議後、花鳥風月が将来に向けて、皆がやりたがる「エコプログラム」を創作する。同時に「こんなナイゲンがやりたかった」は、有名無実になりつつある自主自律<ナイゲン>の精神が感じられたからではないだろうか。真に問題が解決した訳ではなく、会議内容の真価はこれから問われるのだと暗示している。実に深い余韻を残しており見事!

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