エスカルゴ 公演情報 エスカルゴ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
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  • 満足度★★★

    初見です!
    詩人の妻が、一番まともに見えたりして。最前列で観たので佐藤みゆきさんの姿態にドキ!。

  • 満足度★★★★

    パンドラの匣?
    事前情報から自分の「毒」を浄化するために女性を「くいもの」にする悪いオトコの話かと思っていたら(読解力不足?)さに非ず。
    前半の崩壊しかけた家族のドラマは木造の旧家を想起させる装置の醸し出す雰囲気と相俟ってPARCO劇場などで上演される翻訳劇のようで、馬渕英俚可でも出て来るのではないかと…(笑)
    後から改めて考えると志保子なんかピッタリだし、するってぇと知果は南沢奈央か?などとも…(『赤い城 黒い砂』気味(笑))
    が、最終的に「女性によって浄化される」ことになるワケで「あ、なるほど…確かにぃ」みたいな。いや、浄化されると言うよりはむしろ「膿を出し切って快方に向かう」の方が的確か?
    あれもこれも喪ってしまった主人公のもとに5年間浴室に閉じこもっていた(!)妻が「女神降臨」とばかりに降りて来て、徐々に照明が明るくなるラストの表現を「希望」と解釈すれば、あの家はすべてが去ったあとに希望だけが残ったパンドラの匣のようにも思える。(それとも主人公の幻想もしくは願望?)
    照明と言えば開演前(と終演後)、舞台上方にあるバスタブ後方の壁に、水面の反射光(らしきもの)がゆらめいており「ありゃ、バスタブには水が張ってあるのか?」と思ったら本編から察するにそのようなことはなく、照明効果だった模様。う~ん、トリッキー。
    また、終盤でバスタブ横から消失する自転車もトリッキー。
    その直後のシーンで「上に引き上げたのか?でもそんなスペースはなさそうだし…」などと気になってしまった…(笑)

  • 満足度★★★

    バスタブってひとつの世界だ。
    空間の使い方が印象的。
    女優の好演が目立ちました。演出の方の世界観がくまなく出ているという点ですばらしい作品だと思います。

    ネタバレBOX

    やっぱり、主人公が若いのが結構ビジュアル的にはきついですね。
    もう少し年配の役者さんが演じることはできなかったのかなぁ。
    個人的には男性キャラクターに入っていけるキャラクターがあまりいませんでした。

    カタルシスに向かうまでの主人公が破滅へと向うさまは非常に「現実でない現実感」があってよかったので、その収束としてのラストシーンは少しとってつけたような印象。

    ダンスシーンがステキすぎるw
  • 岩井俊二のような
    自分が感じたのは岩井俊二の『UNDO』のような静寂のある世界観(例えが古くてすみません)で、劇団名からは全然想像が付きませんでした。自転車を漕ぐシーンやクライマックスなど印象的でした。個人的にはインタビューの対談シーンがもっと観たかった。ああいう意地悪な組み合わせ好きなんです(笑)。

    (相対評価を避けるためどの公演にも星はつけておりません)

    ネタバレBOX

    ラストシーン(貝になってしまった後)はもっと短くていいかなと。佐藤みゆきさんが正体を表したクライマックスの余韻のまま、終わっちゃってもいいかなと。嘆美なものほど、全体的にタイトだといいかなあと。

    JKの会話は自分の戯曲でもよく書くんですが定型文っぽいなかに「エイズの宣伝」ってワードにオリジナリティと愉快さを感じました。「宣伝」かあ(笑)
  • 満足度★★★★

    見応えありました
    大胆な舞台装置やストーリーの切り込みかたが秀逸で、見応えありました。
    照明も見逃せませんでしたが、さらに思い切って「闇」を強く表現することも
    『あり』かなと思いました。
    また、特定のシーンで流れる「時計の秒針が刻む音」が印象的で、深みを
    与えていたように思います。
    惜しむらくは、「ふしだらな男」があまりふしだらに見えなかったことです。

  • その人からどう見えるか・・・
    主人公の視点から見える世界の描き方が秀逸で、さらには息をのむような終盤が待っていました

    ネタバレBOX

    鳩時計が刻む時間
    テーブルクロスで隠したもの・・・

    最後にそのテーブルクロスで詩人を包み込んでしまうところが
    まさに圧巻。

    で、バスタブの人がそれを再びほどいていくところが
    本当によい・・・。

    浅野千鶴の継続的な演技が見事。
    佐藤みゆきさんの中盤の演技にとりこまれ、そして最後の演技にはそれぞれ目を見開きました。


  • 満足度★★★★★

    世界観
    がこの劇団のいいところです。
    成島さん、次回も期待してます。

  • 満足度★★★★

    不思議に新鮮
    王子小劇場は裏切らん。

  • 静寂が美しい舞台
    一番高い所にあるバスタブが
    灯台のようにうっすらと、ぼんやりと浮かんでいる。

    人間の隠しておきたいけど 持っているドロドロした物を
    隠さずにストレートに見せてくれる
    多分嫌悪を抱くのは、自分にも当てはまる所があるからだと思う。

    暗闇の中での女性達の鼻歌が可愛くて好きでした。

  • おもしろかった。
    です。
    美意識の高さを感じる演出で、集中して観れました。
    今更言うことでもないんでしょうが、佐藤みゆき嬢はほんとにいい女優さんだなあと。

    ネタバレBOX

    観終わってからいろいろ考えると腑に落ちないところもあります。
    ただ観ている間は、そんなつまらない分析なんかする余地がないほどのめりこめさせてくれる面白さがあったわけで。

    特に息子の恋人との出会い~請求書だらけのテーブルにクロスを広げる導入など大変ツボ。
    辛い現実を覆ったんだなあと。バカだなあと。

    ラスト近くの息子の恋人の「みんな簡単に好きになっていく」というセリフ。これを言えてしまう佐藤みゆきという女優がすごいと思うのです。
  • 満足度★★★★

    ぬめっとした透明度
    機材トラブルかなぁ。下手のスピーカーの音がたまに飛んでました。

    チラシの文面からすると、代わる代わる女を食いちらかしていくような印象を受け、青髭みたいな肉欲にまみれた感じを想像していたのだけど、意外にピュア。
    男ってダメな生き物だなぁと愛おしく思えます。



    ネタバレBOX

    高校生らが張り倒したくなるくらいに憎らしく思いましたった。
    すごい嫌悪感。
    しかしあまりにもリアルでちょっと浮いてた気が。

    交錯していく欲望の中で下手したら客が嫌悪を抱きそうになるところを、女優2人が見事に支えている。

    まず佐藤みゆきさん。
    ちょくちょくお名前は見かけていたけど納得。超可愛い。
    結果的に悪女だったけど身体をはった演技には拍手を送りたい。

    そしてヨシノさんが素敵。
    狂っているのに、どこか透明感があって、包容力があって。
    阿部定のごとく捥ぎ取った時にはもうどうしようかと思ったけど(笑)
    ずっと湯船の中にいたわけで、こんなに移動しない芝居はなかなかないんじゃないかなぁ。
    壁に水面が揺れる影が映っていたんだけど、衣装が濡れてなかったので水は入っていなかったのかな?
  • 満足度★★

    湿気
    私は初見です。「3回観てる」という知人が
    「今回が一番好き」と言っていました。
    ふーむ。

    他劇団での活躍ぶりを見たことあるぞって方々がちらほら。
    そしてお客様にも見たことあるぞって方がわんさか。
    注目ぶりがうかがえました。

    ネタバレBOX

    お風呂がもっと近かったらな~。
    ロミジュリみたいで、あの階段を上がっていく光景は
    (実際危なそうって意味でも)ドキドキするんですけど、
    やりとりがちょっと遠くてもったいない気がします。
    ダイニングテーブルでの場面より、
    お風呂付近の場面の方が魅力的だからに他なりません。

    複雑な展開図みたいなものじゃなくて、単純でも良いから立面図が観たいです。
  • 満足度★★★

    「夫婦愛」
    個人的には好きな世界観。
    まず王子小劇場の作りを活かした舞台セットが目を引いた。
    手放しで面白かったとは言えないけど、主人公と妻との「夫婦愛」が印象的。美しい光景だった。

    考えさせられた作品。

    ネタバレBOX

    最初出演者たちがみな若手で芝居もちょっと拙く、また無機質なセットにもなんとなく違和感を感じて、正直馴染めなかった。物語が進むにつれてどんどん異常さが増していき、家族たちが次々と主人公のもとから去っていく。そして家庭は崩壊し、最後には精神に異常をきたした妻だけが残される。                                    
    落ちぶれた主人公と浴槽から決して出ようとしない精神を病んだ妻との語らい、そこから感じられる「夫婦愛」が印象的で美しくさえあった。
    あと息子の恋人役の女優さんも光ってた。
    ただ主人公とその妻に関しては、実年齢に近い役者が演じたほうがより真に迫る作品になったと思う。
  • 奥行きを感じた戯曲
    初日ということもあってか、鮮烈なフライヤーほどのエスカルゴ感というか、粘度の高さみたいなものが不足していた感じだった、かも。ただ、ネタバレBOXに書いたように、本としての骨格は非常に魅力的で好みなので、二日目以降はもっと良くなっていくんだろうなあ、もう1回観られなくて残念。

    ネタバレBOX

    「妻」という漢字が「毒」にみえるのは、文字の下の部分が象徴するように、女が母になったからで、それゆえ、おそらく夫はいまだに妻を愛しつつも、どこか性的な部分の欠落もあってか、新しい“うつくしい女”に惹かれてしまうのだろう。しかもそこには、「毒」を抜くことで自らの枯渇したかに思える才能を甦らせられる可能性、なんて自分を納得させやすい理由があるので、不倫不貞の罪悪感を乗り越えることは容易い。たとえその相手が、息子の彼女であろうが、娘の親友であろうとも。

    そして、子供たちが家をでていったことで、バスルームで狂っていた「毒」(母)が「妻」(女)へと戻るラストも、綺麗に収束していると思うのだけど(乾燥に弱い生物ゆえ愛の乾きに耐えられず? 水分の多い場所に籠もるとか、すごくカタツムリっぽかったし)、でも、じつはそれは台本的な世界でのことで、現実の舞台ではそれほど上手くはエスカルゴの殻が剥けてはいなかったかもしれない。

    たぶん、もっと観客を混乱させる作りのほうが、戯曲の持つ奥行きがより生きてくると思うのだけど、それだとマニア向きかも?(悩)
  • 200903251500
    200903251500@王子小劇場

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