ロミオとジュリエット

弦巻楽団（北海道）

公演に携わっているメンバー：10人

【団体紹介】

2003年に脚本家・演出家の弦巻啓太が北海道札幌市に設立。
ウェルメイド・コメディを中心に、社会問題を描いた会話劇、さらには宇宙を冒険するSFと、様々なジャンルの作品を上演。分かり易い語り口と奥深い洞察を兼ね備えた「物語」で確固たる支持を得ている。

札幌以外での公演も活発に行い、道内のみならず東京、三重、愛知、京都、大阪、北九州でも上演。2009年からは継続的に中学・高校への芸能鑑賞としても各地へ招聘されている。2015年は代表作『死にたいヤツら』を韓国3都市で上演。2016年『ユー・キャント・ハリー・ラブ！』で初めての集客1000人超えを果たす。

代表の弦巻啓太は、20代の頃から演技指導者としても活動。ワークショップやコミュニケーション教育の場でその方法論が注目され、中学・高校・大学での授業や、住民劇への脚本提供・演出なども精力的に行なっている。2013年からは初心者や一般の方に向けて「演技講座」や「戯曲講座」を開講しており、優れた演劇の創造だけでなく、演劇文化の普及にも努めている。

【応募公演への意気込み】

本企画は、当団体が主催する「演技講座」の受講生による成果発表公演「舞台に立つ」です。

今回上演する演目はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』。現代風な脚色等はせず、松岡和子氏の翻訳そのままで上演します。しかし、シェイクスピアが描く物語や言葉には、不安定な現代社会で生きる私たちを時に励まし、時に叱り、道標を示してくれる「現代性」を持った作品です。これまで数々の海外戯曲を演出してきた、弦巻啓太による「私たちの物語」としての『ロミオとジュリエット』にご注目ください。
創作過程では集団創作を大切にしており、異なる背景をもつ参加者同士が話し合いながら取り組みます。衣装や小道具、舞台美術、広報などのスタッフワークも自分達で取り組むため、公演制作そのものを学ぶことができる場としても評価されています。

北海道で暮らす一人一人によって生み出される、私たちの物語としてのシェイクスピア！ご期待ください。

【将来のビジョン】

当企画は、地域社会の活性化と教育現場への応用という二つの重要な目標を追求します。
演技講座を通じて、中学生から社会人までの幅広い年代の人々が集い、戯曲の解釈や作品制作についての議論・対話を行い、世代を超えた交流の場を提供します。このプロジェクトは、地域コミュニティの再生を促し、参加者だけでなく、その家族や友人にもポジティブな影響を与えることで、日常生活に芸術の彩りを加えることを目指しています。

また、この演技講座は教育現場への応用も可能であり、非プロフェッショナルな市民が対話を通じて創造的な作品づくりを行うことから、教育における新たな視点や手法を提供します。既に小学校教諭や大学教員も演技講座を受講しており、教育現場への応用に向けて、教員向けの稽古見学会などのイニシアティブを積極的に推進しています。

このビジョンにより、地域社会と教育現場の両方において、持続可能で新たな変化をもたらすことを目指しています。