最終審査に残った10組のご紹介
「CoRich舞台芸術まつり!2016春」の最終審査に残った10組をご紹介します!(上演順)
地下空港は旗揚げ以来、「劇場に旅をする」をテーマにし、劇場でカルチャーショックや対話が生まれるような作品作りを続けています。主宰・伊藤靖朗スタンス;現代に生きる人間と社会の問題を見つめ、そこから比喩的寓話と空間芸術を生み出すスタイルは、エンタテイメントと芸術の両面より高い評価を得ています。来る6月には新作『ポセイドンの牙』紀伊国屋ホールを予定しております。
撮影:林裕介 | 撮影:林裕介 |
2008年旗揚げの名古屋の劇団。代表:中尾達也。座付作・演出:平塚直隆
「過剰なまでに会話劇」を劇団のテーマとしており、ライトでドライな不条理会話劇を得意としている。こまばアゴラ劇場サマーフェスティバル<汎-PAN-2011>への参加以来、名古屋・東京での2都市公演へと活動の幅を拡げ、翌年には韓国公演、更に翌年は『ドレミの歌』『日本語私辞典』の2作品合計9都市の全国ツアーなど、毎年企画・ツアー公演を継続している。
平塚は個人としての受賞記録が今のところ国内最多。特に、劇作家・演出家の登竜門である劇作家協会新人戯曲賞・若手演出家コンクールのW受賞は史上初の快挙である。
1997年、代表・脚本家・演出家の南参を中心に札幌で結成。
さまざまな社会現象をシニカルな視点で捉え、問題点や矛盾点を巧みな「笑い」によって浮かび上がらせる脚本と、「プレイヤー」と呼ぶ俳優たちの個性を前面に押し出し、「人間」を強く浮かび上がらせる演出を得意としている。オリジナル作品の他、近年は様々な古典作品をベースにした作品創作も多く行っている。
あくまで力強いエンターテイメントとしての舞台作品を創り続け、北海道内外から高い評価を受けている。
撮影:高橋克己 | 撮影:高橋克己 |
2005年、矢内原美邦が「演劇作品」を制作することを目的に立ち上げたソロプロジェクト。その圧倒的な情報量と運動量で知られる舞台では、劇画的にデフォルメされた自己中心的なキャラクターたちが、言葉と体をダンスするかのごとく高速回転させドライブ感に溢れた魅力が生まれる。 12年『前向き!タイモン』で第56回岸田國士戯曲賞受賞。15年バンコクシアターフェスティバル(タイ)にて『シーザーの戦略的な孤独』を上演。
撮影:前澤秀登 | 撮影:前澤秀登 |
小野寺修二主宰として2008 年設立。マイムをベースに身体性に富んだ演劇作品に取り組み、幅広い観客層の注目を集めている。国内外での公演活動の他、小中学校巡回公演等、次世代へのアプローチにも積極的に取り組んでいる。野外、美術館やアートフェスティバルなどへの参加も多い。白い劇場シリーズとして、2015年3月にドストエフスキーの小説をベースにした『分身』、2016年3月にアレクサンドル・デュマ・フィス『椿姫』を上演。
撮影:清水俊洋 | 撮影:清水俊洋 |
「その笑いは、あなたに返ってくる」
2012年1月『八木さん、ドーナッツをください。』で主宰・越寛生により活動開始。うかつに笑えないデリケートな問題をアバウトな手つきでシニカルな笑いに転換する。そこで描かれる愛しくもしょうもない人間たちは、いつのまにか笑えないほどあなたにそっくり。
2015年、越寛生が『スーサイド・イズ・ペインレス』で佐藤佐吉賞最優秀演出賞、中村あさきが『206』で佐藤佐吉賞優秀主演女優賞を受賞。
撮影:のあのえる | 撮影:宮森洸 |
2008年、高校演劇全国大会出場メンバーで結成。大阪と京都の狭間、枚方が活動拠点。
台詞芝居とマイムパフォーマンスを複雑に組み合わせた「世にも奇妙なエンターテイメント」を創作している。
1122席ある大劇場全体をダンジョンに見立てたツアー型公演や、観客席を舞台上に・俳優のアクティングエリアを客席に設けた「小劇場」がモチーフの公演、小劇場の隠れた名作をリメイクする企画など、関西小劇場界で精力的に活動中。
北川大輔が東京大学の学生劇団退団後、2008年3月に旗揚げ。
現代社会の抱える様々な問題を下敷きにし、徹底した観察に基づいた人間の営みとそこに生まれる普遍性の高い物語を主軸にした「現代の古典」を標榜する作品を発表している。
MITAKA Next Selection(2010年)、シアタートラム・ネクストジェネレーション(2013年)などに立て続けに参加。また、複数都市での上演や様々な団体との共作企画への参加など、精力的に活動している。
2000年、作・演出の喜安浩平を中心に旗揚げ。
「グロテスクな日常にささやかなおかしみを」をモットーに、不安、悪意、狂気といった現代の人間が抱える様々な息苦しさを描きつつも、その生き苦しさ故に発生してしまう、ささやかな”おかしみ”に着目した舞台作品を作り続けている。
人間の秘部を覗くような緻密な会話劇を創作する一方で、演劇でしか成し得ない大胆な空間表現や、各劇場の特徴を生かした演出を用いて、会話劇との融合を提案している。
撮影:高倉大輔(casane) | 撮影:nana |