保健体育B【終演しました!ご来場ありがとうございました!】

20歳の国（東京都）

公演に携わっているメンバー：11人

団体紹介

　20歳の国は、「青春演劇」を創作し、上演している演劇団体です。

　「人間を描くこと」が演劇の使命であると考え、現在は人生の中で誰もが通る「青春」をモチーフにしながら、人間の普遍性を描くことに徹しております。演出としては、「親世代でも楽しめる演劇」を心がけ、演劇のいい意味での「ダサさ」を信条としながら歌、ダンス、映像といったエンターテイメント要素も取り入れ、視覚的にも楽しめる演劇を創作しています。

　また、そういったポストドラマ全盛の現代演劇に対するカウンターカルチャーとしての側面を自覚しながらも、一方で従来の「物語演劇」のアップデートも目指しています。物語を通してテーマを伝えるのではなく、作家と観客の視点を限定せずに多角度から人間を描くことで、従来の王道青春ドラマで語られてこなかった「ごく普通の若者たちの存在」、「普遍的な葛藤」を浮かび上がらせ、演劇で語るべき内容のミクロ化を推し進めることにも取り組んでおります。

　簡潔に申せば、「君に届」いたり「僕らがいた」りしなくても、地味でも美しい青春を物語にできるのではなかろうか！と思いながら、新しい青春ドラマの形を模索しているということです！

応募公演への意気込み

　「保健体育Ｂ」は、「今すぐに恋したくなる、演劇」をキャッチコピーに掲げた、ラブストーリーです。2013年に「保健体育」という作品を上演しましたが、再演ではなく、同じ恋愛劇という教科（ジャンル）を題材に、自分たちの演劇を深化・更新させた「新作」を発表致します。

　内容としては、駅前劇場という濃密な空間で、息が詰まるような赤裸々な恋愛模様、むき出しの人間関係を力強く立体化することで、お客様に「性春」を体験、或いは追体験して頂けるような作品を目指します。
　ときめきの止まらない演劇にしたいです！
　団体としては、今公演を、今後より広い意味での青春（＝人生のかけがえのない瞬間）を描いてゆく為の「プロセス」としても機能させ、これまでの作品群でたびたび描いてきた高校生だけでなく、大人も登場させることに挑戦し、創作の幅を押し広げることも目的の一つとします。

　なお、「CoRich舞台芸術まつり！2016春」に参加するにあたって、栄えあるグランプリに選ばれた暁には、今作「保健体育Ｂ」の再演と同時に、新作「保健体育Ｃ」を発表し、２本立て公演を興行し、新作と再演を競演させることを20歳の国のマニフェストに掲げたいと思います！

将来のビジョン

　20歳の国の将来の目標は、演劇界から芸能界に進出することと、その結果演劇を面白いと思ってくれる（日本）国民を増やすことです。

　その為に今後とも、演劇的強度を保ちながらも、映画や漫画といった他ジャンルに転化可能且つその場合においても面白い、多様性を持った作品作りに磨きをかけていきます。

　その上で具体的には、より多くのお客様に足を運んで頂くべく、今公演から演劇の聖地・下北沢に拠点を移し、「本多劇場進出」と現時点で達成できていない「動員２０００人」を中期的な目標とします。
　同時に、新作発表と共に過去作品のレパートリー化にも積極的に取り組み、中でも日本のラグビー気運に乗じて、20歳の国の代表作でもある青春ラグビー演劇「花園」を、２０１９年ワールドカップ日本大会に向けて、毎年上演し、映画化を目指す「花園プロジェクト」を２０１７年から始動します。
　また、次世代演劇界に希望の種を植えることにも着手し、公演期間中の舞台上を使った高校生ワークショップを前回公演から導入しました。

　大胆かつ真摯な目標を打ち立て、それに向けて具体的・能動的に活動していくこと。それが20歳の国のビジョンです。演劇界の希望の星になりますので、どうぞよろしくお願い致します。

文責：20歳の国国王・竜史