雨と猫といくつかの嘘. 公演情報 青☆組「雨と猫といくつかの嘘.」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    雨の向こう側
    ふとしたきっかけで、甦る言葉や風景
    甘かっったり、苦かったり・・・
    いつまでも、忘れられない事だったり、、、
    自分で、作り上げてしまった事だったり、、、
    嘘という名の優しさを、あらためて感じました。離れていても、繋がっていける温もりと優しさもあり、満足な毎日でなくても、明日に繋がると思えました。

    ネタバレBOX

    雨音を聞くと、思い出してしまう風太郎の記憶は、楽しいことばかりではないが、私にとっては、風太郎の回想を通して、いろんな事の意味や価値を、見つめ直す空間でもありました。
    そこには、それぞれの、いろんな想いがあって良いんだよと、受け止めてくれる小夏さんの世界観が広がり、羽を休める事が、できる素敵な作品でした。

    全役者さん、達者でした。
    猫(林竜三さん)が帰ってきてからの動作だけで、猫の思いが想像ついてしまい、、、なんだか泣けてしまった。そのシーンが、リフレインした時に、しゃべる猫の言葉に、納得してしまい(風太郎の浮気は、意外でしたが)家を出ていく後ろ姿には、切ない潔ささえ感じた。
    そんな姿にも憧れるかのような風太郎(藤川修二さん)の優しさ弱さも良かったです。
    風太郎の母役(木下裕子さん)の凛とした母の姿であったり、女としての弱さの出し加減も良く、無表情の時の醸し出す空気感も、素敵でした。

    役者さんの登場時や消える時の歩き方や、舞台の端で佇んでいる姿は、風太郎の忘れられない記憶だったり、素敵な余韻として、とても効果的でした。

    タマ(猫)が消える時、風太郎の妻が妊娠していた事に、素敵な奇跡(輪廻転生)を期待しちゃいました。

    アイボリーやベージュの優しい色遣いの衣装、透明傘に赤の傘、映えてました。
    抽象的なセットに背景の雨粒の連鎖、そばに居られなくても、繋がっていられるような気になりました。

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    2011/02/04 02:17

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