公演情報
ワンアクト・ミュージカル・フェス実行委員会「ワンアクト・ミュージカル・フェスティバル」の観てきた!クチコミとコメント
映像鑑賞
nooの「モイ・ミリー ~ユリウス・フチーク 最後の手紙~」を映像で観た。モスクワカヌ作、赤澤ムック演出、伊藤祥子音楽。映像での舞台鑑賞は集中しづらいが何とか没入視聴し、中々の力作ミュージカルであった。ファシズムに抗った一人の新聞記者の獄中からの告白を、時折現われる所在の不確かな男(性別を超えた風情もあり、フチークの幻想のようでもあり)との対話を挿みながら、紡いで行く。前向きであり続けようとするフチークの姿が、濃い陰影の中に浮かび上がる。シニカルに突っ込みを入れる男には精一杯の反論で説き伏せ、希望が消えた訳でない事(希望とは自分が生き残る事ではなく自分らが切望した未来の実現の事だと彼は言う)を証明しようとするかと思えば、真情吐露し、己を偽らない自分である事を証明しようとする・・。元気一杯で無敵のように見える彼の印象が少しずつ、変化する。
ふと飲まれそうになる悔恨の念、同志でもあった妻の転向の疑いの片鱗が、告白の中に一瞬、通り過ぎると、彼の希望を見続ける姿の背後に暗く広がる闇をも忍び寄って来る。が、にも関わらず(死を目前にしても)未来を見据えるための言葉を紡ぎ続けるフチークの引き裂かれた内面が、歌と台詞が重ねられるに従い湧き上がり、フチークとは私自身であり時を隔てた友達と認めるに至る。
二人芝居が必然である内容。
もう一つのGroupB「檸檬SOUR」も観たかったが、この期間(~1月12日)でやっと一本観る事ができ、もう一本は難しかった。(再びの機会を期待)