まなこ の おく の ちいさな おんな 公演情報 しずくまち♭[フラット]「まなこ の おく の ちいさな おんな」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    女性のはかなさと強さを感じた
    しずくまち♭の最大の特徴で、最大の魅力は、音楽の生演奏。今回の公演「まなこ の おく の ちいさな おんな」では、ピアノとピアニカによる生演奏だった。

    電子回路が一切介在しない、人間の声と、楽器が振るわせる空気の波動だけで構成された作品は、ライブ感と魂を直に揺さぶってくれるパワーにあふれていた。

    ナカヤマカズコさんの作品を観るのは、久し振りだったのだが、何だか作品が持っている空気感が、少し変わったような気がした。なんというか、少し丸くなったというか、よりソフトになった印象。

    以前のナカヤマさんの作品は、ふわりとした空気感の中に、少し尖ったメッセージがちりばめられていた気がした。しかしこの作品では、尖ったメッセージは作品のテーマの奥底にうまく封じ込められ、彼女がこの作品に託したかったであろう、女性のはかなさと強さを、とてもシンプルに柔らかく表現していた。

    ナカヤマさんのなかで、様々な変化が起こり、この作品にたどり着いたことがすごく素敵に表れていた。

    「まなこ の おく の ちいさな おんな」は、とても良い作品だったと思う。

    作・演出のナカヤマカズコさんの世界観は、ライブならではの魅力を最大限に生かしたとても魅力あふれる物だった。

    生の楽器演奏と芝居のコラボレーションは本当に素敵だった。

    ネタバレBOX

    ◎恒例!気になる俳優さん!
    主演の諏訪友紀さんは、とてもよかった。「見つめられる」宿命を背負った「女」の葛藤や情念、そして次第に変化していく感情をとても丁寧に演じていた。

    今後の彼女の活動には注目したい。

    そして、岡田桂子。物語の重要なキーマンとなる難しい役を、彼女らしいアプローチでとても素敵に演じていた。特に後半の感情が大きく揺れ動き変化したあとの演技は、良かったと思う。再び彼女と芝居を作るのが楽しみになった。

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    2010/10/12 13:56

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