さらば八月のうた 公演情報 劇団M.O.P.「さらば八月のうた」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    今更ながら感想を、
    半端なくよかったです。

    こんなに芝居を観終わった後、
    清々しい気持ちになれたのはあまり記憶にないかと。

    カーテンコール時の拍手の大きさが、
    自分がこれまで観てきた芝居の中でも
    一番大きかったんじゃないかってくらいにすごくて、
    でも、それも十分に納得がいく、観ている側に何かを与えてくれる芝居でした。

    ネタバレBOX

    「ラジオ」
    「船上」
    「歌」

    という3つの糸が、絡み合い縺れ合いしながらも
    気付けばいつの間にやら美しい生地が編み上げられていた、
    というような印象で、しかもその過程で描かれている一つひとつのシーンも
    非常にしっかりと創り込まれていたため、
    終始とても心地よい気持ちで観ることができました。


    船の上にいる時の潮の薫り、
    夜空に浮かぶ月や雲、、、

    或いは、

    時代時代によっての身体性の違いや
    場全体の時間の流れ方、、、

    そういった基本的なものがしっかりと描かれていたことも、
    心地よさの理由のひとつであったのではないかなと思います。

    これはマキノさんの演出の力もそうですが、
    やはり実力を持った俳優陣によるものも大きかったように見受けました。

    あの俳優陣だったからこそ、
    その舞台上に生み出される場には常に説得力があったように感じます。


    その俳優陣の中では、特にキムラ緑子さんが素晴らしかった。
    あそこまで芸の幅が広いのかと観ていてくらくらしてしまったほど。

    今回2役やっていたけど、途中まで同じ人だと気付きませんでしたよ。

    でも、緑子さん単独でよさが光ってる訳じゃなくて、
    ちゃんと他者との関係性の上でその役が光っていたのが素敵だったんです。



    それにしても、マキノさんの笑いって、
    登場人物の格を落とすような笑いじゃないからいいですね。

    その人物に愛を与えてくれる笑い、みたいな。


    しかし、そうは言っても人間の醜い部分もしっかり描いてはいて、
    決して綺麗な事ばかり描いている訳ではないとも思うのです。

    ただ、そういったネガティブな要素でも
    全て受け容れさせてくれるような不思議な力がある気がします。

    なんだかそこに、立川談志師匠が言う「落語は人の業の肯定だ」
    という発想に近いものを感じました。


    まだまだ書きたいことは尽きませんが、、、

    や、観ることができてよかったなと心の底から思うことができた傑作でした。


    26年間という長い間、本当にお疲れ様でした!

    この公演に立ち会うことができて幸せです。ありがとうございました。

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    2010/08/29 21:34

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