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ライカムで待っとく
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公演情報
KAAT神奈川芸術劇場「
ライカムで待っとく
」の観てきた!クチコミとコメント
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住み込みの女(533)
実演鑑賞
満足度
★★★★
ネタバレ
ネタバレBOX
『ライカムで待っとく』を観劇。
昨年の話題作で、岸田戯曲賞候補にもなり、今回は再演。
あらすじ:
神奈川で雑誌記者をやっている浅野は、妻の家族の不幸で沖縄に帰省するのだが、社長から「ついでに1964年に起きた米兵殺傷事件を取材をしてきて!」と持ちかけられる。
調査をしていくと世間では知られていない事実を知り、知らず知らず1964年・沖縄に入り込んでしまい、真の姿が見え始めてくるのだった…。
感想:
基地問題、米兵による暴行事件など、沖縄が抱えている問題を市井を通して描く事が多いが、今作は『内地から沖縄がどのように見えているのか?』という視点で、沖縄出身者ではない観客自身が雑誌記者と一緒に真実を知り得るという流れだ。
世間では知られていない事実が見え始め、「それは間違っている」と思えども、我々にはどうにも出来ないジレンマ、既に諦めかけている登場人物たちに不満と怒りすら感じてしまうが、それを感じる事が沖縄問題を身近にするきっかけになって行くのだろう。そこが作家の狙いともいえる。
雑誌記者が真実を知り始める流れで1964年に入り込んでいくのだが、タイムスリップものではなく、『気が付いたらその時代にいた』という演劇特有の表現は抜群だ。
内地の人が訴える正しい沖縄の在り方とアメリカから被害を被っている人々の沖縄で生きていく在り方、この考えの違いが衝突するクライマックスがテーマであり、内地の我々が考えなければいけない問題定義に圧倒され、震えてしまうのだ。
まるで清水邦夫と蜷川幸雄が作った革命劇を観たような錯覚すら覚えたのは間違いない。
傑作である!
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2024/05/26 22:15
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