絶望という名のカナリア 公演情報 甲斐ファクトリー「絶望という名のカナリア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    タイトルからして覚悟して行ったのでしたが、甲斐さんがおっしゃるように「突き抜けたエンターテインメント」でした。
    冒頭、え、このおじさんが・・・。こういう人は大抵・・・以下ネタバレなのでまっさらでご覧になりたい方は読まないでください。

    ネタバレBOX

    飼っていたカナリアを窓から放ち、天井から吊ったロープに首をかける。え、このおじさんが・・・。こういう人(あくまでも見かけからなんですが)は大抵失敗するはず。それとも意外とこのまま首吊ってしまって、回想みたいに絶望に至ったシーンが展開されるのかと思いきや、ピンポーンピンポーンピンポーンとインターホンがしつこく鳴らされ、出てみると「愛の宅急便ですぅ」と見知らぬ女が強引に入り込んで来る。ここでもうおかしくて笑ってしまうのですが、この後も新興宗教だのデリヘルだの、男性アイドルの推し活
    のためにチェキを大人買いする女の子だのおばさんだのとどんどん笑えてしまいます。今までも甲斐ファクトリーの舞台ではクスリと、あるいはシニカルに笑ってしまうシーンはあったと思いますが(全舞台見てはいませんが)、こんなに笑っていいんですかという展開。
    いや、本当は笑っている場合ではないんです。自分の欲望や寂しさのためにお金を稼ぐ、あるいは宗教に走る女たちや男たち。それを食い物にして逃げる教祖。
    何も解決されないままにお話は終わりますが、カナリヤが帰ってきたことと、死んでもある女の子の役に立てるようにと手配して、おじさんがもう少し生きてみようと決めたことは救いかもしれません。
    甲斐さんがこんな物語を書くとは思っていなかったので、その意外さに驚きましたし、とても楽しめました。

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    2024/04/25 13:54

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