ジャイアンツ 公演情報 阿佐ヶ谷スパイダース「ジャイアンツ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    阿佐ヶ谷スパイダース『ジャイアンツ』を観劇。

     2011年『荒野に立つ』はイギリス留学帰国後からの二作目で、朝日新聞の劇評と私のみが「長塚圭史の大傑作!」と謳ったが、世間ではそれほど評価される事もなく散ってしまったシュールな目玉探偵ものであった。女性が自分の目玉を目玉探偵と一緒に探す旅に出るのだが、話しを散らかすだけ散らかし、脳をフルスロットルに辻褄合わせをしながら観ていながらも、全く回収せずに物語を終えてしまう、演劇手法を根底から覆す作劇に唸ってしまったほどだったが、どうやら今作も目玉探偵の再登場で期待大なのは間違いない。
     今作の老人役の『私』も前作と同じく目玉探偵と一緒に自分の目玉探しの旅に出るのだが、行き先は老人の思い出したくない過去の息子との出来事だが、前作はシュールな風景だったが、今作は老人に起こった現実の風景だ。ただ老人という設定だからか、「老人の見ている風景は確かなのか?、それとも老いからくる記憶違いではないか?」と疑いを持ちながら、旅をなぞっていける面白さがある。主役が『私』なので一人称での展開するかと思いきや、老人の見た事もない息子の記憶の風景まで出現してしまうのだ。息子の風景を老人の記憶と取るか?それとも父と息子の確執の物語か?とさまざまに勘繰ってしまうと、一体全体何の話しだったのか?と迷宮入りしてしまうが、そこに落ち込んでしまうのが今作の正しい観劇法だ。
    人間の記憶の粒と思われるドングリを拾って去っていく隣の大島さん、「実は目玉探偵社の大ボス・Mじゃない?」と終わり方も堪らない。

    期待を裏切らない阿佐ヶ谷スパイダース、これだからやめられない!

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    2023/11/25 12:54

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