アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像― 公演情報 ワンツーワークス「アプロプリエイト―ラファイエット家の父の残像―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/02/21 (火)

    赤坂RED/THEATERにてワンツーワークス『アプロプリエイト-ラファイエット家の父の残像-』を観劇。
    ワンツーワークスさんの作品を拝見するのは2019年11月の『死に顔ピース』以来およそ3年3ヶ月ぶり、通算5作品目。毎回強烈なインパクトを残す作品が多い印象があり、楽しみにしていた劇団の一つですが、コロナ禍で劇場から足が遠のいてしまっていたためか、このところの公演情報はチェック出来ておらず、今回久しぶりの観劇となりました。
    まず感じたのは、相変わらず十分過ぎる見応えがあるということ。今回の作品は「亡くなった父の財産分与をすべく3姉弟が顔を合わせる」というよくありがちなシチュエーションから始まる財産・遺品分割の物語でしたが、海外戯曲がベースとなっているということもあり、当然ながらやや日本離れした会話劇が繰り広げられます。海外の作品を日本人の役者さんが演じるとどうしても違和感が出てしまいがちな印象があるものの、そこはさすがワンツーワークスさんというべきなのか、キャストの皆さんの技量の高さというべきなのか、不思議と違和感がなく、終始海外ドラマを見ているような感覚で楽しむことが出来ました(※この日のアフタートーク「翻訳劇役作り」を拝聴して納得。海外作品を演じるための意気込みや研究熱心度が素晴らしく、まさにそれぞれの役になり切っていたと感じました)。
    一癖も二癖もある個性的な登場人物たちが繰り広げる壮絶な罵倒合戦は圧巻。どんな結末が待っているのだろうと好奇心を掻き立てられ、いざ結末を迎え、一つの豪邸が廃れていく様子には今回も強烈なインパクトが残りました。人間の醜い本質を見たような、、最後はあれはあれで良かったのかな。スローモーションでのワンシーン、暗転と音の効果的な使い方、大掛かりな舞台セット・演出などもさすがだと感じました。劇団の顔?である奥村洋治さん、関谷美香子さんの"ツートップ"に加え、間瀬英正さんの身体を張った熱演、阿久津京介さんの細かい仕草、川畑光瑠さんの大人にも子供にも見える絶妙な演技など一人一人が良い役割を果たされていたと思います。

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    2023/02/28 00:30

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