喫茶久瀬 公演情報 文月堂「喫茶久瀬」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    すれ違い
    自分は愛されてないんじゃないか?相手を想えばこその心の機微だ。だから、久瀬道明と長澤晴海のとった行動もなんとなく解る。そんなだから、当初、「きゃー、結婚てメンドクサイな」なんて思ったけれど、観終わってみると「結婚もいいもんだ。」って思った!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    文月堂の舞台は「長男」から観てるが、今回の物語が一番良かった。終盤、シリアスな場面はあるものの、殆どが楽しくコミカルな芝居だ。コメディかと勘違いしたくらい。実際、コメディだったのかもしれない。笑

    「喫茶久瀬」の店長は妻の不倫現場を目のあたりにして離婚を決意する。妻の言い分は「貴方は私を見てくれなかった。私を抱いてくれる人なら誰でも良かった。」とのたまう。不倫現場を押さえられた時に言う妻側の決まり文句だ。これって、一種の呪文だよね~。笑

    一方、突如として30年ぶりに店長の失踪した父親が帰ってくる。店長は今は亡き母親や自分が味わった苦労を回顧すると勝手に蒸発した父親を許すことは出来なかったが、店のバイトとして雇う事に同意する。

    この間、詐欺師やら、バンド仲間や、キャバ嬢、音楽事務所の社長、バイトらが、喫茶店に出入りしながら場を盛り上げる。コミカルな場面があちこちに散りばめられて観客を飽きさせない思考だ。こっちの席ではキャバ嬢と社長が、あっちの席では強面の詐欺師が、その顔に反して犬のオモチャをいじくってる!笑

    そんな賑やかな喫茶店では店長の父親が息子の離婚の危機を救おうと努力し、かつての自分が失踪した理由をも息子に打ち明ける。その内容とは、千恵子(店長の母親)との間に生まれた子が自分の子ではないと知ったときに、「俺は全然、愛されていない。子供の父親が欲しかっただけ。」こう思うと心がもやもやしてここに居られなかった、という。

    通生の妻と同じ心境だった。愛は惜しみなく捧げるべきだし、愛を惜しみなく伝えればいいのに、人間ってやつは中々、愛を表現しないものだから、心の隙間に疑心暗鬼という怪物が巣食うんだよな~。なんつって観ながら思う。笑

    結果、ハッピーエンドで終盤を迎えるのだが、そこまでのエピソードも素敵だった。楽しい舞台。


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    2010/03/04 18:12

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