ブロードウェイミュージカル『シカゴ』 公演情報 TBS/キョードー東京「ブロードウェイミュージカル『シカゴ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ステージ中央に大きくバンドのひな壇があって、その前のエリアが芝居とダンスのためにある。キャバレーのステージなのだろう。トロンボーンなんかの直接音もガンガン耳に入ってきて嬉しい。
    米倉涼子さんの降板は残念だが、逆に俳優もバンドもオール外人さんになってブロードウェイの雰囲気になる(行ったことないけど)。曲も癖になるリズムで気分が高まり、ついつい体が動いてしまう(近くの方、貧乏ゆすりごめんなさい)。ダンスは素晴らしい体型に良く鍛えた筋肉でキレキレの動きだ。

    ここまでは満点なのだけれど、歌は今一つの方が多かった印象だ。うまい方でも興奮して体温が上がるところまでは行かなかった。そしてストーリーが「殺人を犯した二人の悪女ロキシーとヴェルマが悪徳弁護士フリンと共謀して嘘で塗り固めて無罪を勝ち取るコメディー。無罪を獲得するよりも世間の注目を浴びるために騒ぎを繰り返す」ということで日本語字幕を読むこともあってピンと来ない。また100年前の禁酒法時代のシカゴを舞台に暴力とか退廃とかを描くと前口上で煽るのだがツラーっと上辺を撫でて行くだけで深刻度はゼロ。あの煽りは雰囲気作りであってまともに受け取ってはいけなかったのだと今になって悟った。

    俳優さんではフリン役のキャヴィン・コーンウォールさんの張りのある声と確かな身のこなしは日本人にはないものだ。役としては「金なんかいらない、愛こそすべて」と歌った後で弁護料5千ドル(当時の平均年収の2年分*)を要求するひどい奴なのだが。
    *Bar UK によると
    (禁酒法の)この時代、米国の全世帯の平均年収は約2600ドルでしたが、国民の3分の2を占める労働者階級の半数は、年収1000ドル以下でした。
    https://plaza.rakuten.co.jp/pianobarez/diary/201111050000/

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    2022/12/26 06:53

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