実演鑑賞
満足度★★★★★
写実的セット(リアル)の中に散りばめられた美の数々(特に柿の木の圧倒感)
ドラマと共鳴する韓国伝統の弦の音色(形は琴に似ている)
そして舞台美術には「能舞台」をモチーフに とありましたが、最近 能の世界を拝見したばかりだったので、すごく理解できてこれまた興味深く見惚れてしまう要素
ゆったりした美しいリズム、舞台が現実(客席)とはまるで別空間でありながら、それでいてしっかり存在していたのは、役者さんの確かな演技力に加えてこうした「能舞台」のテクニックや色んな美意識が仕掛けられているからだと
まるで物語の中に「ひめごと」が隠されているのと呼応し合っているかの様で
それ故不思議に味わい深く染み入ってくる作品でした
物語が丁寧に紡がれていく中、もうお母さんがとんでもなく「ひめごと」を持っていそうで、「あっ そうか、もしや」と、こちらの想像も登場人物と一緒になって膨らんでいき・・・
これはもう役者さん5人とは思えないくらいの広がり、そして人の見え方の移ろいと言ったら
ミステリーな風味もしてネタバレ厳禁ですが、とても上質な終わり方だと思いました