満足度★★★★★
綺麗な芝居だよ。
今時、このような芝居は日本では流行らないわよねきっと、でも、わたしはは好き。
いや好きな人も沢山いるはず、そんな人に是非観てもらいたい。
何ていったって集団劇としての質が高いと思う。
「血の婚礼」がこんな話だったとは、戯曲を呼んだ印象とは良い意味で違ったし、歌が沢山効果的に歌われていた。歌の詩はロルカの詩だったのかしら?意味的に分からない所もあったけど、何故か納得させられてしまった。
全編、煌々と照らす照明の中で、死と血の匂いを漂わせながら重層的に悲劇へと突き進んで行く、その計算された陰影は見事。
夜の森の場面が印象的で綺麗で深い海に沈み込んでいくように深かった。
月が張り巡らせた赤い糸に絡み付く、花嫁とレオナルドとの適わない恋が無性に切なかった。
ラストの歌で母親が歌唱い出したとたん涙が止まらなくなってしまった。
役者達の演技と演出と音楽、全てわたしの観たかった芝居だった。
これからもっとも期待したい集団の一つになった。