ハミダシタ 青空 ヲサガシテボクラハ 公演情報 TOKYOハンバーグ「ハミダシタ 青空 ヲサガシテボクラハ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    座高円寺の広いステージをガシッと掴むような荘厳な装置に目を奪われる。
    物語の冒頭、社会に有害なもの、として「演劇」という台詞で思わず「笑い処か」と一瞬ドヨっとするが、大真面目な台詞である事がすぐわかり、以後架空の設定の近未来(遠未来?)物語が展開する。「演劇」は表現一般にも置き換えられるが、とりわけ人間の感情表出の肯定という意味合いから、「現在」が逆照射される感がある。
    社会に混乱をもたらしたとして「○○」が制度的に禁じられている、というのがこの舞台の描く状況なのだが、必ずしも表現が「法律で禁じられていない」現在あるいは少し先の日本の風景を見るような「近さ」を覚えて仕方なかった。様々な行ないやある領域への言及がすでに自粛という形で禁忌に囲われている・・「今」に対するこの感覚がなければ、この作品は飲み込みづらいかも知れない。
    「演劇が禁じられた社会」という設定を聴くと、もっとコメディカルな芝居が連想されそうだが(永井愛のような?)シリアスで「成立」し得ているのがこの作品の優れた点であり、また同時に笑えない現実の裏返しでもある。

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    2022/12/03 08:51

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