実演鑑賞
満足度★★★★
㊗旗揚げ公演。その物語は観念的であるが、観せ方は激情型でインパクトがあった。特に演出・主演の新藤レイジ役(佐伯啓サン)が語りだすまでの沈黙、それは長く続く。そぅ言葉(台詞)を発しない前半と饒舌に語り、周りの人々(恋人やバンド仲間)との関係が明らかになる後半とでは劇風が違って観える。
自分の死は正しかったのか、という問いかけのある説明は、レイジや彼に関わった人々の生き方が、「無神論」ならぬ「無神経」といった感じだ。けっして楽しい内容ではなく、後半部分は鬼気迫るもの。若さというエネルギーの発散というか発揮を急いだ、もっと言えば生き急ぎすぎという痛々しさが印象的だった。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)