満足度★★★★★
ダメ人間パラダイスへようこそ。
社会性に乏しく、人との会話が長続きしない。
基本、なげやり。わがまま。身勝手。恐ろしいほどマイペース。奇妙、奇天烈、ダメ人間。そんな風に一般的にカテゴライズされてしまうような、しかしながら強烈な個性やらエネルギーやらを放出しているひとたちばかりがそれぞれ、何やらぼそぼそとやっているようです。
ふわふわしてますね。失うものなど何もないからでしょうか。あまり危機感もないようです。
でも、これが何だか妙にしっくり来るんです。そして、好き勝手に振舞えた時に集団として成立してしまう不条理さが現代っぽくもあり、超現実的でもあり、いわゆる”夢と現実を混同しがちな若者”的なさじ加減が絶妙です。
後半、ある出来事をきっかけに全体がゆるやかな狂気となってじわじわと上昇していく様は凄まじいですが、お腹が空いたのでコンビ二にお弁当を買いに行く時のようなフットワークの軽さで観劇しても全然大丈夫です。