はちみつ 公演情報 こゆび侍「はちみつ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    愚かな働きばち
    盲目な愛の話。

    愛する相手からは愛をまっとうに受けられないと分かりつつも、のめり込んで自滅するはちみつ屋店員ふたり。

    短い時間に良くまとまった物語で、それぞれのキャラが立っているため見ていて入り込みやすいし、主役ふたりの愚かな行動と分かっていても止められない姿が分かるような、痛いような感じで見ていて気持ちを揺さぶられるのでした。

    ネタバレBOX

    ニーナの憎々しい存在感とそれに利用されていると分かっていつつも入れ込んでしまう朔太郎の痛い気持ちが丁寧に描かれています。

    間違って「あいたい」とメールしてしまったと言って朔太郎に会いに来させたり、先輩のために風俗で働くからサヨナラだね、と朔太郎の自宅へ来ては寝て、50万円と大事な朔太郎の撮った映画を盗んだり。
    本当にひどい女だし、見ていてニーナにも朔太郎にも「いい加減目を覚ませ!」と思ってしまうのが、それだけこの舞台にひきつけられた証拠かな。

    こゆび侍さんは初めてみました。
    もっと分かりづらい話をやるのかと思っていたけど、思っていた以上にシンプルで分かりやすく、楽しめました。

    ただ、見終わると何か物足りない感じも残る。
    それが何かは自分でも良くわからないのだけど。

    あれだけの事件があって、自分の才能と仲間の信頼を売ってまでして裏切られたのだから、あそこで終わらないでもう少し続きが見たかったし、もっと主人公の感情が揺さぶられて良いんじゃないかと思ったけど、そこを敢えて軽く見せているのが今の若い人の感性なのかな?

    0

    2009/09/27 10:48

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大