マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人 公演情報 DULL-COLORED POP「マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人」の観てきた!クチコミとコメント

  • もう一度観たい。
    最近あまり投稿していなかったので「初心者にオススメ」のマーク使用権が失われています。とはいえ、失っておらずとも使用していなかったですね。もう一度観たいのは再び楽しみたい気持ちからではなくて、今回だけではよく見えなかったからです。
    もっと臓物を抉られる様などうしようもない不快感に煽られるのを期待していました。これまでのダルカラで耐性が出来ていた訳でもないだろうに、あまり引っ掛からずにスルっと観てしまった自分がいます。衣装や台詞の綺麗さから、放っておいても目と耳は「なんか綺麗なイメージ」で受け取る作品になっている。例え的外れな観点で表面上しか捉えていなくともそうそう誤った印象が持たれなそうな作品。深く深く裏を探ればいくらでもあれこれが見えてくるけど、見ようとしなければろくすっぽ見えない。隠されてなくても奥まってると探すのが下手な奴には見えない。その場合は「なんか綺麗なイメージ」という当たり障わりのない受け取られ方をしてしまうのはあまりにもリスキー。
    役者はあちこちで名前を目にする方々ばかりで流石に粒揃い。各々は確かにこなすべくいい仕事をこなしつつ、遣り取りで生まれて相乗される「何か」の発熱がどうも個人的には足りなかった様な気も。『あの役者が!この役者が!』とウハウハ出来る方はあまり深く考えずにウハウハしたら良いと思います。
    前から三列目でさえよく見えなかったので、本気で見たいなら是非とも開場と同時に飛び込んで最前列をゲットしてください。

    ネタバレBOX

    あ、見ますか?隠されているから見えないのにわざわざ見ますか。ここはネタバレBOXですけれど、特にネタには触れません。個人的な表立って記す事でもない事を記します。
    「ピンと来なかった」。これが結局のところの今回の感想。団体初見だった「ベツレヘム精神病院」の時は「あぁ。こんなすげーのやる人がいるなら自分がやってもしょうがないや。演劇から足を洗おうかな」と以降の数日間を悩みました。それだけズシンと来た。でも今回はそういう波及効果は一切得られず。個人的に小劇場はテレビの深夜番組みたいなジャンルであって、金も人材も限られる中でどれだけ勝負出来るかを期待しています。そこからゴールデン進出を狙う訳だけど、いざその時に万人受けしようとしたり手の掛け方をミスしたら詰まらなくなる。どうも、今回はそれに近い印象。
    役者は粒揃い。しかし各自で孤軍奮闘していて連携プレイがあまり決まらなかった感じ。かといって和が乱れていたかと言えば、上手い人ばかりだからなんだかんだでバランスは取れていた。しかしながらずっと一定の水準。溶け合う程にシンクロ率が上がりもしないし、急激な変化によるスリルもない。危なげが欲しかった。荒削りじゃなく洗練されたロックを聴いた感じ。というか、ライブじゃなくCDやダウンロードなんかの録音媒体で聴いた感じ。ヘッドホンなし。客観的。尚且つ舞台美術がアレで、音質も満足いかない録音レベルだった。音質というかミックス具合か。
    あの台詞の扱い方は今回の役者達にとっても難しかったのだろうか。体に染みていなかった人が。歌う動機がなく歌うミュージカルの様に、語る動機がなく語っていた姿が見えた。これ、一番残念。

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    2009/08/15 07:43

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