クリキンディの教室 公演情報 電動夏子安置システム「クリキンディの教室」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    やはりこの作風が電動夏子、なのかな。それとも近年この感じに? 面白い。そして色々穴もある。しかし楽しい。突っ込み入れたくなるがそれも含めて。
    後日突っ込ませて頂く。

    ネタバレBOX

    何年か前に初観劇した、見た感じではアラフォー(今回の印象)中心の劇団。その後は機会がなく昨年の「ベンジャミンの教室」を久々に、配信で観た。今作はその別バージョンと言える作品。前作は税務署の外郭的活動グループの啓発活動を外枠に、その活動に参加する各人の個人的な動機や事情がエゴイスティックに炸裂する荒唐無稽なお話。小学校での出張サービスがその各人の「発表」の場だが、ハプニング続き、一方その裏側でも事態が動き、諸々が絡みあって最後に何となくベターな結末を迎える。
    今回は小学校教員がSDG'sの教材というか授業企画を話し合う職員室で、桃太郎を題材に教化プログラムを作ろうとするが、個々人の意見が取り入れられて歪な代物になって行く。その過程で各人の個人事情が吐露され、その場にいなくなった教員への疑惑も持ち上がり、解決されて漸く「本題」に戻り、歪な怪獣のような教材の台本が演じられて幕となる。SDG'sに取り組むことの虚しさ滑稽さを暗にくすぐっているように解釈できるのだが、どうなのだろう。普通に小学生に「あんたら馬鹿でしょ」と突っ込まれて文句の言えない「桃太郎」教材は、それに見合う各人の特殊な個人事情、突進型や曲解型といった極端な性格の描写が要求され、それをやってるのが電動夏子と認識するが、戯曲の「謎解き」の中身は「根は悪くない人達」である事の証明に割かれ、ハッピーエンドに着地する。自分の好みを言えば、もっと毒を残して行っていい。回収し切れない毒を。

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    2022/03/13 09:00

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