君に会いたい 公演情報 しゅうくりー夢「君に会いたい」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「なんとかサスペンス」といったTVドラマを見ているようだ。ベテランから若手まで、俳優さんの面構えも決まっていて安定の演技である。登場人物は10人だが関係性もしっかりしていて、それぞれに見せ場があり、脚本が良く練られていることが分かる。

    お話は元公安のはみだし刑事「居在家(いざいや)」とその同僚の御影池のコンビが警視庁捜査一課の高御堂の(一応の)指揮の下で連続殺人犯を追い詰めて行くというもの。ハードボイルドをうたっているが私立探偵ではないので孤独感は薄く、(主人公に関しては)暴力的でも無いので古典的なハードボイルドとはちょっと違う気がする。まあスピンオフということなのでそれは他の作品で観てほしいということなのだろう。

    何度も流れる曲は1967年のザ・ジャガーズのヒット曲「君に会いたい」である。表題はここから採ったのだ。あまり本筋と合っていないと思っていたが、あの人とあの人のことかとこれを書いている内に気がついた。作者が(自分自身と)この曲が大好きだというのはよく分かった(微笑)

    ネタバレBOX

    「なんとかサスペンス」のようだというのは、それならTVで見れば十分ということにもなる。有名俳優さんが出ていないのは弱みにもなり、完成度の高さはマンネリ感にもつながる。悪く言えば時間潰しで何にも残らない。そのためTVドラマでは特殊な環境が舞台だったり、豆知識的なものを入れて、ストーリー以外の何かを持ち帰ってもらおうとしているのだが、ここでは何もなかったような気がする。まあテレホンセンター(の受け答え)がそれだったのかもしれない。そして小劇場的な尖ったところもほしいけれどそれはちょっと贅沢すぎるか。

    昔の事件の真相は二転三転し含みを持たせて一応の結論に達する。そして現在の事件は未だ決着に至らず最後の謎のシーンは次作の予告となっている(のかなあ?)。

    頼井が大地に接近した動機が胸糞悪く、尚子が空に惹かれて行くのもちょっと無理があった。まあ想定内ではあるけれど。しかし役名がほとんど忘れていて読めないのには参った(泣)

    「作者が(自分自身と)この曲が大好きだというのはよく分かった(微笑)」
    と書いたのは表題を本筋でなく副筋から採ったのは松田環さんの「主役は私よ!」という主張が感じられたということ。勘違いだったらごめんなさい。

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    2022/03/06 02:10

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