公演情報雀組ホエールズ「凪のように穏やかに」の観てきた！クチコミとコメント

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遊民（815）

実演鑑賞

満足度★★★★

被災して亡くなった者、被災して生き残った者、被災者に寄り添う者、被災地から離れて暮らし、震災から最も遠い者。様々な視点から描くことによって、震災の全体像がリアルに浮かび上がってくる。そういう配役の中でも、ポイントだったのは斉藤こず恵さん演じるキヨコ婆さんだ。単なるにぎやかし（失礼）かと思いきや、さにあらず。織部治一の先輩、杉浦友蔵の妻、典子に向かって「被災した当事者のことなんて絶対わからないんだ、わかったふりをすればいいんだ（“思いやって寄り添う”という意味だろう）。」というセリフが我々が被災者に接するときの正に答えなのだ。ラストのファンタジックな展開には少々面食らったが、亡き夫（織部治一）から生き残った妻と娘に対する最後のメッセージと捉えると胸が熱くなる。妻と娘を両手に抱きしめながら「二人が生きていて本当に良かった。」というセリフは、東日本大震災で亡くなったすべての犠牲者から家族に宛てたメッセージのような気がしてならない。

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2022/02/23 13:57

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ご観劇、そしてご感想ありがとうございました。このお話はリアルにすればするほど気持ちが離れていくように思い、ある種のファンタジック（とはいえあの震災で亡くなった方たちがどう思っているかはリアルに考えました）でなければ描けないと考えるようになりあのような終わり方を選択しました。東日本大震災を真摯に描こうと思うほど、悲惨さに心を奪われてしまうのですが、そうではない描き方を心がけました。嬉しい感想をありがたとうございました。雀組のテイストが嫌いでなければ、ぜひまた遊びに来ていただけたら幸いです。感謝！！

すずめさん（44）

2022/02/24 21:35