10年分の短編集 公演情報 匿名劇壇「10年分の短編集」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    Aブロック

    コミュニケットボール
    個人的にはこの作品は初めて見させていただいた感じ
    やはりワードのチョイス、そこからの広げ方が福谷圭祐 さんて天才的に上手い
    そしてその本を実現させる役者陣の巧みな演技がさらに盛り上げる
    バスケット、バスケットボールってワードだけでこんなに世界観が広がっていくのかって印象
    そんな中のサッカーであったり球技+ボールだったりがほんと凄い広がりをみせる
    杉原さんを中心に松原さん東さんでさらに広がっていく世界は圧巻
    やはりこの役者陣凄いです

    Ctrl+H
    これは前も見たことがあるんですが、雰囲気が別物に進化
    このシチュエーション自体が普通ではありえないんですがそこに+αが
    次から次へと起こるトラブル、そこに恋愛模様なんかも加わって引き込まれる世界が広がっていく
    男優陣もいいんだが、女優陣の演技が凄い
    ヤス子さんは始まった瞬間から笑いを持っていく豪快さ
    るみさんにいたってはるみさんだよね?ってなるぐらいの演技
    この作品破壊力凄すぎです

    夢の忘れ物
    この作品は個人的には初めて見させていただいた感じ
    かなり不思議な世界観
    夢と現実って作品は色んなところで見ることはあるんですが、アプローチがかなり斜め上からって感じ
    意図的に夢と現実を行き来してるんだが、肝心な部分は自分の自由にならないって設定が凄い
    だからこそ色々なことを試すんだがって展開もいいんですよね
    吉本さんの少し切キャラもいいんだが千紗都さんのキャラがバツグンにいい
    石畑くんのキャラってCtrl+Hを引きずってる?w

    Bブロック

    チェーホフの銃
    この作品も個人的には初めて
    シリアスなハードボイルドな世界と男女の恋物語って相反する感じの世界観がひとつの作品として融合するって、言葉だけやと伝わらないかも
    最初は両極端ってくらい違う世界が微妙に近づいていく印象さえ
    そして男女のやりとりがハードボイルドに影響するんだが、その影響させ方がほんと上手いんです
    東千紗都 さんの演技もいいんだか、ここは佐々木誠 さんの表情がめっちゃいいし効果的
    ラストへの展開が凄い

    一人だけ芝居
    不思議な雰囲気の中でいつのまにかこの世界観に引き込まれていくそんな作品
    相方に死なれた漫才コンビの残された男の物語なんですが徐々に変化していく気持ちが伝わってきてほんといい物語なんですよね
    幽体として戻ってきた相方…
    当然のごとく最初は怖がったりどう対応していいのかわからなかったりするのは当然
    しかしそんなところから純粋な思ってた気持ちが湧き上がってくる感じがいいんですよね
    福谷圭祐 さんほんといい本書かれますね
    しかしここは石畑達哉 さんの演技がめちゃくちゃいいし熱い

    ライトノベルが止まらない
    始まった瞬間から完全ラノベの世界
    魔王倒してって始まり方から入れ替わりに魔法学校、デジタル世界からのどんだけ組み合わせたの?って世界までが入り乱れる
    混沌としそうなんだがそれらが全て微妙なバランスで均衡を保つ
    しかしどこかで矛盾して破綻していく
    しかしそれらを微調整しながら再構築していく感じがほんと魅力的な作品
    入れ替わりのとこって大暴力?
    ラストって一瞬ハッピーエンドの絵だが入れ替わって…

    Cブロック

    リーディングハイ
    朗読劇の様で実は違うのかな?って見てたのがこの作品
    スタイルは完全にリーディングなんですけどね
    最初はほんと幸せいっぱいの男女の物語
    そしてその一生って感じなんですが、途中でその雰囲気が一変する感じ
    そして幸せの絶頂が永遠に続くのかと思ったところからのどん底
    でも実はって流れがほんとリズム良く流れてく感じ
    そして死んだはずの彼女が妙にリアルな感覚になって、それはほんとのところはって展開が見事すぎる
    そして気がつけば年老いてる感じにびっくり

    めくれる察し
    コロナ禍のタブーって感じにハラスメントをこれでもって添加して福谷さんてスパイスをふりかけたらって感じの作品
    普通ならオブラートにって感じを直球?で突いてくる感覚を感じたんですよね
    4人の関係性、微妙な力関係、それはスキルやったり勤続年数やったり微妙なバランス
    しかし価値観の食い違いなんかでその歯車は崩れるまではいかないんですが軋むような感覚
    ある意味ではみんながみんな自分に正直
    だからこそ価値観の違いですれ違う感じが魅力的な作品でした

    Shovel
    ある意味でもうひとりが福谷圭祐 さん←これって前回、前々回でも同じこと書いたかもw
    やはりこの作品って好きやったりするんですよね
    ある意味では無茶苦茶理不尽な感じの物語やったりするんです
    DV妻をされた芝原里佳 さんがバツグンに良かったんですが、前回から吉本藍子 さんがされてるんですが違う感じですがさらに今回良くなってた印象
    ほんと理不尽な状況に巻き込まれていく感じの男たち
    男の方が言葉巧みな様で女が一枚上手
    ある意味マインドコントロールなのかも

    Dブロック

    Shovel
    昨日のCブロックで再演された短編をリピートって感じ
    この作品ほんと展開が見事すぎるんですよね
    暗転明けいきなり目の前に死体ってインパクトも大きいんですが返り血まみれの男とケガだらけの女ってのもですね
    噛み合わない会話、しかしそれ自体が見事なワードのチョイスで心地いいリズム感を刻む感じ
    しかし客観的には女が理不尽?そう感じるのは男目線なんだろうか?
    さらにその客観的な視点で飛び込んでくる正義の味方?
    まあ彼も正義って言葉から矛盾していくんだが…ほんといい作品

    伊藤丸あい子のめくるめく願望
    本気で石畑くんが書いたのかと思って調べてしまいましたよw
    初演はエロ・ロックフェスティバル2011 なんですかね
    かなりエロって作品
    この感じは個人的には珍しい感じなんですが昔を知ってる人やとそんなに珍しくはないんだろうか?
    言葉選びなんかは福谷さんらしい感じも感じられるんですけどね
    そして最初から気になったのは舞台上の脚立の上の福谷さん
    見守る存在?

    ライトノベルが止まらない
    こちらは昨日のBブロックで再演されたものをリピートって感じ
    この作品もいいんですよね
    メタフィクションってやはり観てて好きな雰囲気の作風になる印象
    やはり杉原公輔 さんて上手いしほんと作品によって全く違う空気感を纏う
    そこに東千紗都 さんの雰囲気との相乗効果が見事な作品
    松原由希子 さんもやはりいいんですが、この作品って吉本藍子 さんの破壊力がもの凄い
    あれはズルいレベルですよ

    Eブロック

    ハイパーフィクション
    これは頭どれだけフル回転させてもついていけないほどの展開をみせる作品
    虚構と現実って感じの作品って意外に多いんだがそのさらに上をいくようなストーリー展開
    前半と後半でガラッと雰囲気が変わるんだが、その前半のインパクトがあるからこその後半
    しかし後半はいったい何転してるんだろう?ってほど目まぐるしく変わっていく
    ほんとは何が現実で誰が正常なのか、それさえも操られているかのように感じてくる見事な作品

    Ctrl+H
    今回の本公演で2回目リピートになる短編
    この作品もほんと何回見てもいいですね
    初演?も良かったんですが今回のメンバー凄い
    始まった瞬間から佐々木ヤス子 さんと中村るみ さんの存在感が凄すぎ
    さらにたたみかける感じのヤス子さん
    本多晴奈 さんと佐々木誠 さんのコンビもいいんだが、メインではないところの古谷ちさ さんと福谷圭祐 さんがめっちゃいい
    昨日より今日さらに良くなってたきがします

    救世主
    これは本を書く人の心の中を描き出したって感じなんだろうか?
    現実とは違った世界を描き出そうとした時に陥るのかもしれない葛藤ってものが感じられる作品
    面白かったら何を書いてもいい?それがある意味で説得力のあるものでなくても…いや違うって感じの書くものの葛藤
    そして現実と本の世界が入れ替わったような展開
    さらにはある一定の条件をクリアしたもののみが見えるシンボル
    モノを生み出す時の精神状態なのかもと見てたかも

    Fブロック

    奇跡と暴力と沈黙
    1分ごとに暴力、3分ごとに沈黙、4分ごとに奇跡、5分ごとに人が死ぬやったかな?を21分演じるそんなエチュードって説明から始まる
    この暴力がきっかけに最初の雰囲気が崩れ始める
    そして最初の死者が…思いがけない展開を見せていくんだが…
    なかなかシュールでブラックな感じもありながら違った雰囲気も入ってくるんですよね
    やはりこれは上質の脚本で組み上げられた魅力的な作品やなって印象

    チェーホフの銃
    今回2回目のリピートとなる作品
    ハードボイルドな感じは今回の作品たちの中ではかなり異質な存在
    しかし並行して進む話の中の風景をリアルに見せる演出ってある意味斬新
    亀山貴也 さんと隈本晃俊 さんと徳永健治 さんの作り出すハードボイルドな世界観
    相反するように展開する佐々木誠 さん東千紗都 さんの世界観
    ラスト前の幸せそうな雰囲気から一変するようにおとずれるラストのハードボイルドな雰囲気
    明日を楽しみにがきいてる

    ハッピーバースセンチュリー
    この新作ほんと福谷さんらしいって思うのは俺だけ?
    言葉のチョイスとかもなんだがストーリー展開
    基本的には親子、思春期にありがちな言い争いって印象
    しかしここからの展開が個性的
    『あれが始まる』からの意表を突いた展開
    そしてちゃぶ台の見事な使い方からの…
    普通なら親の気持ちが伝わってってなりそうだがそうならないセンスもいいんですよね

    これを通しって言うかは微妙なんですが全公演を見てやはり見逃さなくて良かったが感想
    客演さんもみなさん素晴らしかったんだが通常営業の振り幅のデカさを見せつけた佐々木ヤス子 さんとたぶんこの感じは他では見られないと思った中村るみ さんが最高
    るみさんの今回の感じかなりレア
    福谷圭祐 さんの本てやはり魅力的で個性的
    斜め上からくるような思考
    杉原公輔 さんやはり上手いし振り幅凄い、そしてこどもみたいな言い訳台詞いい
    佐々木誠 さんはかっこいいんだけど可愛さと情けなさのバランス見事
    ほんといい表情される
    石畑達哉 さんの熱い演技好きなんですよね
    ほんと直近凄まじいペースで進化されてる印象
    松原由希子 さんの演技力ってケタ外れ
    美しさと演技力のポテンシャル凄すぎ
    吉本藍子 さんの進化も凄い
    ラノベの動き今回最高シーンやったかも
    東千紗都 さんの美しさと可愛さは反則レベル
    しかし?やはり飛び抜けた演技力がさらに輝かせる
    ほんと魅力的な10年間の集大成
    14作品どれも引き込まれる物語
    しかも2日間で18ステージってびっくりする感じの公演
    そして驚愕なのはセリフの怪しさを全く感じさせない、さらにブラッシュアップまでしてませんでした?
    ほんと見せることに妥協なしって印象の素晴らしい劇団さんですね

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    2022/01/03 14:51

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