実演鑑賞
満足度★★★★★
真っ先に浮かんだのは『劇団チョコレートケーキ』の香りだった。会話劇を軸とするのだが、歴史の重厚感を帯びており、空間が成立している。役者の佇まいに、無色のエネルギーを感じるのである。2.26事件の首謀者とされた青年将校は「純真」だったと思う。その後の大政翼賛会では統制派が衣替えして、皇統派の主張を具体化したように装ったが、実のところは彼らが糾弾した軍財閥のレジームだった。国から梯子を外される過程を、観客は知っている。だからこそ、その熱に共感せずにはいられなくなる。
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2021/10/21 02:40
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