実演鑑賞
満足度★★★★★
地方の田舎町に駐在している3軍ヒーロー。
ヒーローと言っても3軍ともなると、仕事は害虫駆除やゴミ拾い、老人のお宅訪問、交通整理や警備員。
もう、まさに、私の大好きなシチュエーションではないか!
そんなヒーローたちの日常は実に生活感がにじみ出ていて、話の内容も、やっていることも、何とも言えないリアルさに思わず吹き出してしまう。
そのさりげなさ、間の良さ、テンポの良さに、役者さん達の底力を感じたりもした。
本当に、それぞれが普通でさりげない。なのにやたらとおかしい。
前半はとにかく面白く進み、後半にかけて少しずつ何かが変わっていく。
それも、ここで終わるかな、と思っていると、おお、そうくるかと驚き、これで終わりだろうと思っていると、いやいやまだと肩透かしを食らわされる。
そして最後に見えてくる、彼らの普通の生活とは・・・最後まで、まさに釘付けの状態で観入ってしまった。
観終わってすぐに、もう一回観たいと思った舞台は、いつ以来だろう(そういう公演に限って、たった2日!)
あの立体的なセットで、どれほど全体の動きがダイナミックになっただろうとは思うが、仕込み日合わせてたった3日の公演、その大変さを想像するとめまいがする。
そんな火事場の馬鹿力を発揮できる団体さんだから、あんなパワーを凝縮したようなお芝居ができるんだろうか。
なお、全く違う話なのだが、シアタートップスの帰りの階段で、踊り場ごとに人が立って流れを誘導している、その中になんと本多さんがおられた。
昔からどんな小さな仕事でも率先してやって下さっていたけど、今やあの本多グループ総支配人。それでも普通に踊り場で誘導しているって・・・普通やらない、絶対に。
本多グループのスタッフさんにいい方が多いのは、こういうトップの姿を見ているからじゃないだろうか、と思った。