実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/09/09 (木) 18:30
演劇愛に溢れたニッコリできる芝居だった。
王子小劇場の閉館が決まり4人のスタッフが片付けする最後に日に、謎の3兄弟が現われ、劇場を貸してほしい、と言うが…、な物語。コメディタッチで進む物語は、4人のスタッフの立ち位置の違いや、3兄弟のブッ飛びぶりなどで笑わせてくれるが、基本は演劇を愛するということかと思う。終盤に登場する肉屋の夫婦は、演劇とは無関係の町の人、を代表した存在だと思うが、それらを含めたエンディングも演劇への愛情が感じられた。今はない劇場の実名が出てくるシーンがあって、ちょっとホロッとした。滑舌が悪い役者がいたり、テンポが悪く感じるところもあったのが残念。客がイマイチ入っていなくて、笑えるシーンで笑いが起きない(起きにくい)のは気の毒に思った。82分(だが、開演の10分前から芝居が始まっていると言えないこともない)。
小劇場を愛するスタッフ娘を演じた大狼羊の佇まいには、かなり惹かれるところがある。ちょっと追っかけてみようかという気になる。