実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/07/31 (土) 15:00
3人の俳優による1人芝居短編3本。クウォリティの高い作品だった。
コロ『耳を揺らす夕焼け』は、ある資格を持てるカードの話。大きな声を出すことで正しさを証明しようとすることへの疑問、とでも言おうか。20分。
換気休憩5分を挟んで、木村聡太『Section 15-2 改訂委員会の決定に対する再評価部調査報告書検討小会』。2230年という設定で、歴史を再評価する調査員の報告を、映像も含めて語る。「正しい史実」とは何か、がテーマかなぁ。30分。
再度の換気休憩5分を挟んで、ハマカワフミエ『最後の魔女』。神の怒りを沈めるための生け贄になるヌムチ(魔女)の語り。どこだか分からん方言で見張りの男と交される語りで、自分の母も生け贄になったのだが、その理由は何か、自分が選ばれたのは何故か、分からないままに運命に身を任せる。3作の中で、最も演劇的に思える動きと演出だった。
クウォリティの高い戯曲をクウォリティの高い演者が演じて、いいモノを見せてもらったという印象。作・演出は匿名と言うことだが、何故なんだろうか。
思わず上演台本を買ったのだが、『最後の魔女』は会話の型式になっていて相手のセリフが書かれていた。
ちょっと気になったのは『Section 15-2…』で、マリア・テレジアの侍女の記録として英語の文章が画面に出てくること。意図的にやっているのか?