INDESINENCE  公演情報 LUCKUP「INDESINENCE 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    サスペンスミステリーの王道のような公演。その進行・展開は女子大生が探偵役、それもシャーロック・ホームズとワトソンのような関係で担い、謎解きに挑む。物語は作り込んだ舞台セット、そこに集まった人々の性格・立場や挙動を説明しつつ、観客自身も推理し謎解きしていく面白さへ誘う。
    (上演時間1時間50分)

    ネタバレBOX

    舞台は五弁(イツビラ)重工株式会社の常務の別荘。左右対称に2階への階段があり、2階も廊下があり繋がっている。階下はリビングルームで豪華な調度品、中央に応接セットが置かれている。この1階から左右どちらかの階段を上り回廊のように戻ってくることができる。2階での会話は、遺産相続人にしてみれば他の者を見下す または卑下するような物言いであり、探偵役(女子大生)からすれば、屋敷内の出来事を俯瞰し推理する、そんな位置取りになる。

    梗概…常務・金森重鐘(登場しない)が亡くなった。彼は、遺産相続に関する遺言を、山奥の湖畔に立つ別荘「緋桜館」で公開するとして、自分の家族をそこに集めるように指示を出していた。遺産相続の条件は、権利を有する7人(妻や娘や孫、妾の子など)が全会一致で相続人を選ぶこと。しかし話し合いは難航を極めた。外は雨が降り土砂崩れにより、街へと出る唯一の道が塞がれ、車も使用出来ない。湖は霧に包まれ、小舟で助けを求めに出るのも不可能になる。備蓄はあったが、閉じ込められた人々は次第に疑心暗鬼になっていく。そして偶然?、この山奥で道に迷った女子大生が別荘で天候の回復を待つことに…。

    女子大生2人がシャーロック・ホームズとワトソン役に扮し、それとなく事件(遺産相続)に関わっていく。冒頭からの人物紹介は、身内の中での立場、個々人の性格等を丁寧に行う。これは推理劇としての定番であり、その後の展開を観客にも推理させ興味をもたせる。人物及び現場の観察を徹底的に行い 得た手掛かり-物的証拠に関する科学的知見、過去犯罪事例の知識など-を分析し、事件現場で何が起きたかを推測する。観客も喜びそうな"アブダクション"を使う。この観せ方は上手い。

    推理劇としてはあまり複雑にせず、どちらかと言えば何故この地-別荘で遺産相続の話し合いをさせたのか。確かに途中までは相続人の間における陰湿・陰謀など虚々実々の駆け引きが観えたが、そのうち、この地における埋蔵(金)という壮大な話題に取って代わる。金などの相続財産よりも土地という埋蔵(莫大)財産へ私欲が蠢く。まさに人間の欲望は尽きない。が、物語は故人の(過去)想いと土地伝説・伝承? を絡め、集められた遺族の人間模様に話の重点が移行し話の内容や雰囲気が変容していく。そして大団円という結末へ、少し拍子抜けといった感もある。もちろん遺産相続に係る絵図を描いたのは別者というオチもあるが…。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2021/05/08 05:23

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