義経千本桜―渡海屋・大物浦―【伊丹・北九州公演中止】 公演情報 木ノ下歌舞伎「義経千本桜―渡海屋・大物浦―【伊丹・北九州公演中止】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2021/03/06 (土)

    価格4,610円

    6日18時開演回を拝見(130分)。

    昨年5月の『三人吉三』でコロナ禍による公演中止を喰らった私にとっては、漸く訪れた木ノ下歌舞伎さんの公演観劇の機会。題目は、作品名を薄っすらと覚えているだけの「義経千本桜」。だが、敢えて何の予習もせずに、観劇に臨みました。

    その『義経千本桜』の初段・二段目の各エピソードのうち、特に「渡海屋・大物浦の段」をピックアップした本作。
    9年前のNHK大河ドラマ『平清盛』でも明らかになったように、大方のヒトにとって疎いであろう平安末期~鎌倉初期が舞台。その当時の政治や人間関係を観客に案内する、説明台詞の(意図的な?!)クドさにクスクス笑い、反面、ストーリーの底流にあるシリアスな部分に触れては不覚にも涙する…小道具としての衣類・(敢えてベタな)選曲・舞台も合わせた、まさに総合力の130分、堪能させて頂きました。

    ネタバレBOX

    ファイナル源平合戦のケリがつき、これで終演かなと思ったところから始まる、真のラスト。
    亡くなった者達の恨みや未練、いつかは争いの無い世の中に!という願い…知盛が自らの戦死で漸く波間にうっちゃった重荷を、今度は義経が新たに背負うことになります。
    現世に居座ったまま盆踊り⁉︎を舞う、白装束の平氏の亡者達に囲まれた義経。その重荷に耐えかねるかのような、悲哀に満ちたシルエットを目にして、胸を締め付ける思いがしました。

    【配役】
    源義経、他…大石将弘さん
    武蔵坊弁慶、他…三島景太さん
    義経四天王、他…山本雅幸さん
    相模五郎(知盛の部下)、他…夏目慎也さん
    入江丹蔵(知盛の部下)、他…武谷公雄さん
    渡海屋銀平(実は平知盛)…佐藤誠さん
    銀平女房・おりう(実は典侍局(すけのつぼね))…大川潤子さん
    銀平娘・お安(実は安徳帝)…立蔵葉子さん
    渡海屋下女・さやま(実は安徳帝に仕える侍女)…佐山和泉さん

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    2021/03/06 22:17

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