グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】 公演情報 キレなかった14才♥りたーんず「グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    愛らしい
    神里さんの作品は「三月の5日間」「リズム三兄弟」を見ていたので、もっと変わったアプローチで来るのかな、と思ってました。
    でも、思いの外繊細に描かれた戯曲と演出。

    「14歳」というキーワードよりも、転校して初めて異文化に触れた時の違和感や悩み、疎外感といったものが丁寧に描かれた素敵な作品でした。

    ネタバレBOX

    前半はかつて父親の仕事の都合でパラグアイに越していった男性が、その当時を思い出しながら語る。

    語る訳だから当然モノローグが大半になるわけだけど、これが厳しかったです。
    ちょっと役者さんの負荷が高かったのと、役者さんのひとり語りにそれだけの長い間惹きつけるだけのものがなかったので、かなり飽きてしまいました。
    「チャコ」の話とか、部分部分面白かったし、オープニングで女性たちが着ていた白いドレスを広げてスクリーンにして映像を映す辺りは面白かったけど、演劇的な面白さではなくて残念。

    でも、宇田川さん演じる少女がパラグアイから帰国してからの後半の話はとても繊細で、神里さんの作品を見ているのではないような、しっとりとして穏やかな感じが良かったです。
    ここでもやはり独白が多いのだけど、ここではそれが全く気にならなくて、コミュニケーションの難しさや疎外感が丁寧に描かれていて、それでも叱咤激励する母の姿が力強くて、素敵でした。

    後半の作りで前半も構成されていたら満点の舞台だったのだけど、前半の退屈さが勿体なかったかな?
    前半、後半で話が大きく断裂されすぎているのも気になりました。
    前半が「パラグアイへ転校した少年」、後半が「パラグアイから転校してきた少女」と構成はわかるのですが、それならカラーも統一して欲しかったところでした。

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    2009/05/04 15:31

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