『花と爆弾~恋と革命の伝説~』 公演情報 劇団匂組「『花と爆弾~恋と革命の伝説~』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/10/23 (水) 19:00

    価格4,000円

    明治のジャーナリスト、文筆家、婦人運動家・社会主義運動家である菅野スガの半生。
    テーブルと4脚の丸椅子、それに黒い戸板(?)1枚というシンプルな装置と各場面の「時と場所」の示し方、そして場に応じて語り手(複数)をも使った立板に水の如き流暢な語り口が何とも見事。
    なので音楽面とある小道具でちょっとひっかかったモノもあるが(そこも含めて)愉しく観ることができて満足。

    なお、主人公たちの「運動」は「国民に主権を!」的な内容と言えよう。
    漢字も正しく読めず原稿を使い回す史上最悪の主席宰相とその一派が国民から主権を奪う改憲を目論んでいる今、タイムリーな演目かも、とも思った。

    ネタバレBOX

    音楽面での引っかかりはキング・クリムゾンの楽曲の多用。M0の「エピタフ」で客入れBGM(泉谷しげるだったか?)とのギャップに頬が弛んだが「墓碑銘」ということで本編を暗示するものとして納得。
    しかしそれ以降も個性が強いクリムゾンの楽曲(ほとんど「クリムゾン・キングの宮殿」からのもの)が劇中で流れ、時として芝居が音楽に「喰われた」感があったことは否めない。

    また、ガンマニアとして使われたリボルバー拳銃が357マグナム級口径のもの(コルトパイソン?)だったのに違和感。「記号としての拳銃」とはいえ当時にはなかった大口径拳銃を使うのはいかがなものか?

    その一方、「真っ黒になって働いても白い飯は食えない」という鮮やかな対比を含む台詞を筆頭として随所に巧みな言葉がちりばめられていたのも印象に残った。

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    2019/11/03 22:41

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