グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】 公演情報 キレなかった14才♥りたーんず「グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    異文化からやって来る14歳
    『リズム三兄妹』を観た私としては、なんていうか、もっともっと過剰に変な感じを予想していたのだが、それはいい意味外されて、普通に見入った(普通・・・ではないかもしれないが)。
    最初は、一体どうなるものかと、ちょっとハラハラしたのだが。

    結果、作者の自伝的要素が練り込まれた舞台になっていたようだ。

    「14歳」という共通テーマから受けるインスピレーションは、たぶん、作者たち個々人の14歳に光を当てることになり、他人事では済ますことのできない内容になっているのではないだろうか。

    ネタバレBOX

    パラグアイに住んでいたときの思い出、そしてパラグアイから来た少女、それらを通して語られるのは、異文化からやって来るときに訪れる、コミュニケーション・キャップ。それは、言葉が通じるだけに、逆に深いものがあるのだろう。

    コミュニケーション・キャップは、他の国との間だけに起こるモノではない。
    つまり、14歳ぐらいというのは自意識過剰だったりするので、ある意味、個々人の中にある「異文化」から、世の中にやって来ることになるとも言えるだろう。
    14歳ぐらいのときは、同じ場所に住んでいたり、同じ日本人だったり、もっと言えば、家族だったりするにもかかわらず、コミュニケーション・キャップが生じたりする。

    それを解きほぐす方法は、自らの熱心な働きかけしかないのだということを改めて見せつけられた気がした。
    とても真っ当なすっきりした内容だったと思う。
    しかも、希望さえちょっとある。

    ま、14歳頃の自分を考えると、そんな前向き、外向きな考えには絶対になれないし、なろうとすら思わなかったけどね。

    だから、
    勝手な想像だが、作者自身の体験としては、ラストの母親の言葉のように、そんなにうまくコトが運んだわけではないのだろうと思う。
    「あのとき、ああすれば」「もっと早く気づいていれば」という後悔の念がこの舞台を作らせたように思えるのだ。すっきりしているだけに。

    舞台では、パラグアイから来た母娘、結婚してパラグアイに行く花嫁の3人の演技が心に残った。

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    2009/04/18 04:33

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