満足度★★★★★
初日、2日目と連夜の観劇。 僕の中での夏の風物詩でもあるドガドガ@東洋館はまさに待ちに待った公演だ。 今回は30名というキャストには超ベテランから初舞台となる新人までまさにバラエティがあるんだがこの配役がいつも楽しめる。前回(台所太平記KW)初舞台だった若手2人(2人ともダンサー経験は豊富)が半年たって驚くべき成長をとげていたこと挙げておきたい。ベテラン、中堅、若手のバランスが良いのだ。 主役やヒロインはいるんだけど決してそこだけにスポットが当たっているわけではない、つまり楽しみ方は色々できる丁寧な作りこみには毎度関心させられる。
ドガドガといえば「戦争」前後のお話が多い。 書いているひとも、演じている人も、見ている方もほぼ誰も実体験がない。 望月監督はこの時代の若者が何を考え、どうやって前を向き(或いは前が向けずに)頑張っている(頑張れない)かを必死に伝えようとしている。 でも決してステレオタイプなモノの見方や書き手の主張を押し付けるのでなく「ひとりひとりの若者の視点」を大事にして物語が構成されているのが良い。 もちろんそんなことまで考えなくても素直にエンタメとして軽いノリで楽しむこともできるところも素晴らしいと思う(それができなくて息苦しい演劇のほうが圧倒的に多い)。
初日に一緒に見た30歳の女性から「エンタメとしても面白かったし、この時代に必死に生きていた若者の生きざまを見て自分のぬるさを恥ずかしいと思った。自分ももっと頑張らねば」というメッセージが来た。 演劇(ドガドガ)って凄い!