ほぼ満員であった。
会場となった川崎市幸区市民会館大ホールのキャパが840だから、700として、3公演とも ご覧のとおりの盛況であれば、2100名を動員したことになる。200のキャパで、6ステージして満員御礼でも1200であるから、これは特筆すべき事例だ。
セットも豪華だった。「蟻のコロニー」が重層的に形作られ、遠近感を惑わす。
エピローグは冗長であったか。
3時間ほどの長尺なので その権利は有すると思うが、やはり名残惜しい余韻も欲しいところ。
おそらく50人ほどの大所帯である。けれど、いい意味でも悪い意味でも統一されており、そこへいたる稽古量を示している。
ご存知の方もいるだろうが、コミック版『ドラえもん』の未完の終刊は蟻が知能を手にして人間社会に反乱する話だ。このようなSFが本ミュージカルには通底している。
もちろん、出演者にも客席にも お子さんがいるだけあり、いたって教育的だ。しかしながら、「バーカ」など、ぶっきらぼうな言葉遣いをするのは この劇団の魅力となっている。