1つの部屋のいくつかの生活 公演情報 オフィス上の空「1つの部屋のいくつかの生活」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    価格4,200円

    残念ながら満足感は低い(黄)

    黄金のコメディフェスティバルのように、2劇団1組×3チームによるプロデュースイベント。
    同じセットで6者6様の演劇が展開される。

    時間的な制約や、金銭的な制約から、1チームだけ見に行くことにした。
    演劇に初めて触れた「アガリスクエンターテイメント」と15MinutesMadeで衝撃を受けた「Straw & Berry」が組になった黄色チームにした。
    観劇後は、うーん、他のチームにした方が良かったかな、と思った。

    青チームは売り切れが目立っているので、人気があるのかもしれません。

    ネタバレBOX

    【アガリスクエンターテイメント『エクストリーム・シチュエーションコメディ(kcal)』】
    YouTubeなどで公式に見られる「エクストリーム・シチュエーションコメディ」の大人数版。
    エクストリーム・シチュエーションコメディは、2人で野球でいうところの"透明ランナー"のようなものを駆使して5役を演じるもの。
    元の方は2人で5役を演じるという大変なことを「アスリート的にこなす」という意味で一本筋が
    通っていたが、今回はそれに加えて「消費カロリーを競う」という要素が追加されて、無駄に大きく
    動く、でも演劇を壊さない範囲で、という枠組みで物語が展開される。
    この要素追加がオリジナルを超えるのに寄与するかという点が気になるところだが、個人的な意見では、はっきり言って「ノー」。複雑さが増して演目自体が目指す方向が散漫になっただけ。

    ストーリーは、とある家の娘、由貴(榎並夕起・24歳)の家に、付き合っている
    70歳の彼氏 ショーン(如月せいいちろー)が来る。
    その70歳の彼氏を「彼氏の父親」と誤魔化そうとして始まる物語。
    配役は由貴の妹(鹿島ゆきこ)、父(矢吹ジャンプ)、母(前田友里子)、
    由貴の父が経営する眼鏡店で働く由貴の幼馴染(さいとう篤史)、ショーンの息子・ジョー(斉藤コータ)
    演劇を壊してないか目を光らせる審判(熊谷有芳)、実況アナウンサー(伊藤圭太)、解説(淺越岳人)

    話の流れはワイフ・ゴーズ・オンに同じ。
    「全部分かってたんだよ」→「さらにカブせる展開」オチ。
    ワイフ・ゴーズ・オンは、2股→第3の女。
    今作は、由貴の妹の彼氏もさらに。

    屁理屈が特徴の劇団というのは分かりますが、「ナイゲン」「時をかける稽古場」が出色で、
    「紅白旗合戦」はまだしも、「SDFK」「わが家の最終的解決」、「ワイフ・ゴーズ・オン」
    と個人的に好きになれない方向にどんどん進んでいるのが悲しい。

    【Straw & Berry『サイケデリック』】
    よくよく考えてみると、題名の意味が良くわからないですね。

    同劇団おなじみのブランキー系の曲が大音量 → 暗転 → 音がピタッと止まって明転、
    静かな始まり。

    今回は趣向があって、場面転換なしで2つの時代の話がパラレルに展開される。

    主人公のみ共通で、それ以外の人は2人ずつ役者さんが居る。
    (友達の母親は亡くなったので前半のみ、元彼女の結婚相手は後半のみ)

    主人公の学生時代:主人公、彼女、友達、友達と良い感じの女、友達の母親
    主人公が大人になった後:主人公、元彼女、友達、友達と良い感じだったけど別の男と結婚した女、元彼女の結婚相手

    上記のような話なんだな、と理解するまでにしばらく時間がかかり。

    話の中身自体は特に何ということはないもので、普通の恋愛模様的なもの。
    あまりに何もなさすぎて、主人公の元彼女が、「結婚相手が貴方に会いたいって言ってるんだけど」
    という話で、結婚相手と主人公が相対する場面で「どういう展開になるのか」というところに
    焦点が当たりまくってここだけ緊張感が突出するんだけど、それ以外は本当に何もない。

    台詞密度・演技濃度が低く、時間と空間をたっぷり贅沢に使う感じで話が展開され、
    私の周りは「飽きた」という感じのボディランゲージをする人がたくさん居た。
    (私自身はそんなに飽きていなかったんだけど)

    話がそのまますっと終わって、「えっ終わり?」みたいな感じになった。
    もうちょっと「持って帰れるもの」が欲しかったです。

    2劇団とも★3つです。(★5満点で)

    あと、今回、パンフレット的なものが分厚くあったんだけど、
    今回出場している劇団に関するものはペラ1枚で、うーん、てなった。
    あと、後ろ1列を空けてたのは劇団さん用なのかな?
    左右の席も割と空いてたので、座席をもうちょっとワイドにして欲しかったな……

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    2019/04/12 19:01

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