滲む 公演情報 不定深度3200「滲む」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     自分が今後を期待する劇作家の1人。注目すべし! 但し今回は、移行過程にあるので、その分、作品としては若干の弱さがある。然し必要な不徹底だ。

    ネタバレBOX

     この劇団というかユニットの公演はこれまで3回拝見しているのだが、今作は理科系を強く出してきた今迄の作品から、文化系の人間にも分かり易いということを意図的に探りそちらへシフトしようとする移行過程の作品という印象を持った。自分の体験から理科系の人間の多くは数学的思考ができることからくる世界に対する態度が、頗るピュアな人が多いように思う。そしてこの傾向は、極めて純粋な抒情性を保つ感性に繋がるように思う。詩人、立原 道造は建築専攻であったから矢張り理科系だが、彼の抒情性は誰しもの認める所。同時にそのシャープな抒情の特異性も多くの読者が認める所であろう。今作は移行過程の作品であるから、未だ文化系的な人間なら持っている方法的知見についての未熟さを免れては居ない。どういう点かと言うと、人間の持つ様々な矛盾や要素に対し、己の恥部を含めて精神的に裸になって対峙する覚悟と、その覚悟の上で徹底的に対象を観察するほどのインセンティブの強さなり己の抱えるカルマとの葛藤である。こういう要素を己のものとするには、体験が一番だが、それがままならない場合には、己が何を表現したいのかを徹底的に追及することが有効であろう。

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    2018/08/12 10:24

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