火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」 公演情報 オフィス上の空「火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    人の脆さ、おかれている状況や、環境、どんな人間でも周囲の同調圧力により、集団心理で簡単に変貌してしまう。
    その怖さがひしひしと伝わりました。現実の社会においてもどこででも起きかねない、いや、起きている...衝動的に、簡単に、、
     ISのような組織であったり、歴史の中の国家的なもの、さまざまな国でも教育という現場で巧みに刷り込まれていき、知らず知らずの間に集団心理の中に入ってしまっていたり、いじめもそう、他にも・・・
    そんな思いが湧いてくる作品でした。

    ネタバレBOX

    テロ後の廃墟と化したビルの残骸をイメージさせる殺伐とした舞台美術、
    それを背景として犯罪者家族の生活が描かれ、まるで犯罪者としての家族が背負わされた残酷な生きる苦しみを表したかのように見えました。
    人は集団で行動すると道徳観が薄れ、倫理思考ができなくなる、極限まで追い詰められた人間の行動心理状況
    リーダーの演劇においても精神の未熟さ、閉鎖された別世界により集団心理を支配し悲劇を生んだ。
    自分を評価されないことに対する嫉みによる捻れた狂気の情念となり世の中への復讐へと変化。
    集団心理の恐ろしさが物語が進むにつれて増幅され、背筋が凍りつく衝撃が襲ってきました。
    その集団心理の過程を細部まで繊細に描いていたように感じました。
    世間とネットでのやり取りが出来、比較的集団心理に懸かりにくい状況にあった裏方の重信の表現、
    特に後半の皆が手をつないで歌うシーン、余りにも軽い楽曲、
    これは、仲間内の心理状態を表していたものではないかと、ゾッとさせられました。
    そして、最後の最後まで責任を他人のせいにして擦り付ける、
    集団の中の一番立場の弱い者へ・・・主犯格

    0

    2018/06/24 19:54

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大