7人の壊れた女と男がひとり 公演情報 マニンゲンプロジェクト「7人の壊れた女と男がひとり」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     舞台は廃村と化した場所。(華4つ☆)

    ネタバレBOX

    ここにDV、遺棄、セクハラ、三角関係の縺れ、家庭内問題でのトラウマ、義父によるレイプ、セックス依存などで、男を受け入れることができなくなったり、男や過酷な状況からサンクチュアリを求めた女7人が集められた。期間は1年、大手企業が廃村を利用して年齢も育った環境や学歴なども総て異なる7名を共同生活させ、男女の混在する社会との差異を検証する為に集めて実験をしているのである。無論、報酬は生じる。
     ところが11か月目に、森の中で首まで埋まった男が発見された。この事件に、女達が示す反応の違いや、それぞれの女が抱えている問題が明らかになる。女だけの時との対比も当然出てくるのだが、この辺り、個々の男性経験や経験の質が、露骨に彼女らの認識に影響を与えている点は、子を産むことによって未来を生み出し、生命の源流を繋ぐ性である女性を表しているようで興味深い。一方、対男性では、どちらが阿呆であるかについての言い争いも見物だし、殺人事件などシリアスな状況を描きつつ、アルゴリズム体操が随所に挿入されて様々なタイプの笑いを引き出す演出もグー。
     演じられる様々なキャラクターが、男の物理的暴力の前で、如何に力に拠らぬ方法によって生き抜き未来を孕むか、という問題にあるように思うのは自分だけだろうか? 力に対する時には、味方を増やして敵を圧倒する他、個々では敵わない大きな力に対しては団結し、それまでの経緯を反故にして立ち向かうことを矛盾と捉えない思考経路なども実に興味深いのである。
     普段、男から観て、とても特徴的だと思える女性の思考、行動についてかなり自然に描かれている様に思う。
     また、途中からずっと続く雨音は、猛獣が捉えた獲物を生きたまま貪り食う音のように聞こえ、生き続けることの凄まじさを表しているようで、グー。生きるということは、どんなに気取って見た所で、所詮、他の命を貪り食う事ではあるのだから。この事実を茶化すように挿入されているアルゴリズム体操は、グロテスクなまでのリアルを想起させているのだ。(アルゴリズムを態々説明する科白が入っているのもこれが狙いだろう)

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    2018/06/22 21:11

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