満足度★★★★
武藤晃子さん主宰「むーとぴあ」旗揚げ公演。音楽をテーマに、やさしくおかしくホロっとします。
やっときました、新宿シアターモリエール初観劇。
ずいぶん前から、劇場前を通り過ぎていた気がします。
180席程度のパイプ椅子、前のほうは傾斜が無くて床が体育館のよう。
この規模、新宿ど真ん中というロケーションもいいです。
そう『新宿昭和館』があったところの近くです!
チラシを見て、「キャラメルボックスの西川浩幸さんを
小劇場で観れる!」というきっかけで観ることにしました。
『この世界にはない音楽』は、武藤晃子さん主宰の演劇ユニット
「むーとぴあ」の旗揚げ公演だそうです。
今夜中に”契約”をとってこないと左遷すると
上司から言い渡された落ちこぼれ悪魔が、
自殺しようとしていた作曲家を捕まえて
何とか契約にこぎつけようとする一晩の物語。
音楽をテーマに、やさしくおかしく、最後はホロっと泣ける
あたたかい物語で好感が持てます。
(ただ、この「甘さ」が受け付けない人も居るかもしれません。^^;)
死ぬ前にその人間の「願い」をかなえなくてはいけないという
ルールに忠実なあまり、願いをかなえた人間は生きる自信を
取り戻してしまい、なかなか契約が取れないという
気のいいおかしい悪魔役の武藤晃子さんが出色。
彼女の優しさが前面に出ていて、作品全体を包んでます。
西川さんの揺るがないしっかりした存在に支えられて、
自由に明るく弾けていた彼女が、とっても楽しくて良かったです。
最近良く見かける、役者さん自身がやりたい芝居を自分で
プロデュースする公演です。
また引き続き応援したくなる役者さんが増えました。
ちなみに、武藤晃子さん澤田育子さんは、5月公演の
鴻上尚史さんの「僕たちの好きだった革命」に出演予定です。