満足度★★★★★
鑑賞日2017/09/29 (金) 19:00
座席1階1列
丸山厚人の熱演、人形たちの狂演。
33年毎に現れるゴーレム、それは実在するのか否か。
時間は繰り返され、またその進行を自在にする。
幾つもの反復は、時間の経過自体を無効にする。
ふぁから、因果や空間認識は意味をなさない。
人形遣いと人形、ラビとゴーレム。この2つの関係をうまくまとめた舞台。
人形は人形遣いを操るようになり、ゴーレムはラビを離れて自我を持ち始める。
「そうか、私は、、、、」主人公は何のためにそこにいて、何をしようとしたのだろうか。
音楽・音響が繊細で、園田容子さんが1時間40分ひたすら、舞台に心音を与え続ける。
楽曲や歌、効果音が何倍も舞台空間に、ある時は拡がりと奥行き、ある時は歪みと爆発、ある時は停滞と蠢きを与える。
Bunkamuraの「羅〇門」よりも、遥かに「百鬼オペラ」。音ではこちらの圧勝。
望むらくは、演出家の意図や場面解説、歌詞を入れたパンフレットか、シナリオが欲しかったな。いらないのに売っている舞台も多いのに。